◆ 内耳 : 内耳は、人の耳の最も奥で、中耳のさらに奥にある。内耳は、蝸牛、前庭と三半規管の 3 つからなる。聴覚に関わるのは、蝸牛であって、音の振動を神経に伝えるための部分である。前庭と三半規管は、平衡感覚に関する器官である。
◆ 内線 : 内線は、電灯線などの屋内配線のことでもあるが、ここでは、電話の内線である。内線電話は、公衆電話網を使用しないで、専用線や内線電話交換機を使用して、組織内で通話する電話網のことである。なお、有線電気通信法では、電気通信事業者以外が設置するものを、私設電話という。
◆ 長さ : 長さの標準は、以前は、メートル原器であったが、現在では、レーザー技術の発展によって、真空中の光の速さを用いた定義になっている。すなわち、ヨウ素安定化He-Ne レーザーを用いて、1 メートルは、1 秒の 1/299792458 時間に光が真空中を伝わる長さである。
◆ 流し台 : 流し台は、台所などに設置し、食器や食品などを洗ったりする台である。ステンレス製が多い。流し台単独で無く、ガスレンジや、調理台などとセットになっている、システムキッチンもある。
◆ 長火鉢 : 長火鉢は、江戸時代から昭和にかけて使われた、長方形の火鉢である。木炭を使用する暖房器具であるが、鉄瓶や、銅壷で、常時湯を沸かしておくのにも利用された。畳に座る生活には便利な道具であったが、机と椅子の生活になり、廃れてしまった。なお、銅壷とは、銅製の壷であって、長火鉢で、鉄瓶の隣において、鉄瓶を沸かす炭火の予熱を利用して温湯を作った。
◆ 流れ込み式(水力発電の) : 水力発電の流れ込み式は、川の水をそのまま発電所に引き込んで発電する方式である。したがって、豊水期と渇水期とで発電量が変化する。
◆ 鳴き竜 : 鳴き竜は、日光東照宮の薬師堂で、手を叩くと、その音が、天井と床とで、反射を繰り返すことによって、竜が鳴いているように聞こえる現象である。同様な現象は各所にあり、東京では、東京国差フォーラムの、地下 1 階の総合案内所とホールを結ぶ長さ 40 m、幅 4 m 四方のガラス張りの渡り廊下にもある。鳴き竜は、定在波(フラッターエコー)による現象である。
◆ 菜種油 : 菜種油は、菜の花の種から採った日本で最も古い植物油である。安土桃山時代から使われていた。食用だけでなく、灯火用として、行灯にも使われていた。だだし、行灯には、庶民は、さらに安い いわしなどの魚油を使用した。
◆ ナノテクノロジー : ナノテクノロジーは、ナノメートル(十億分の一メートル)のオーダーの領域で進められている、物造りの技術である。これまでの、光学顕微鏡では、捉えることができなかった現象が、走査形トンネル顕微鏡や、原子間力顕微鏡などの開発によって、原子レベルでの解析、操作が可能となった。これまで不可能とされてきた現象が、起こることが確認されている。ナノテクノロジーは、21 世紀を担う技術として、期待されている。
◆ 名前解決 : 名前解決は、DNS を使って、あるドメイン名から、それに対応する IP アドレスを見出すことである。
◆ 生ごみ : 生ごみは、台所から出る野菜くずなどの、水分が多く腐敗しやすい ごみ のことである。
◆ 生ごみ処理機 : 生ごみ処理機は、生ごみを処理して、廃棄しやすい形にする装置である。家庭用生ごみ処理機には、高温の温風で生ごみを乾燥処理する乾燥式生ごみ処理機、微生物で生ごみを分解させるバイオ式生ごみ処理機と、温風乾燥してからバイオ処理するハイブリッド式生ごみ処理機の、3 種類がある。
◆ 生肉 : 生肉は、加工してない食用の肉のことであるが、単に生肉というと、牛の生肉を指すことが多い。
◆ 鉛蓄電池 : 鉛蓄電池は、電極に鉛を使用した 2 次電池であって、最も普通の 2 次電池である。2 次電池とは、充電することによって、何度も繰り返し使用できる電池である。これに対して、1 次電池は、一度の使用で廃棄される電池である。
◆ 鉛電池 : 鉛電池は、鉛蓄電池ともいい、電極に鉛を使用した 2 次電池であって、最も普通の 2 次電池である。2 次電池とは、充電することによって、何度も繰り返し使用できる電池である。これに対して、1 次電池は、一度の使用で廃棄される電池である。
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なわとび : なわとびは、1 本のロープをあやつりながら行うジャンプである。遊戯とスポーツの両面を持つ。有酸素運動の一つであり、ダイエットにも適している。ダイエットに利用するときは、30 分ぐらいが、適切である。有酸素運動とは、酸素を消費し、十分な呼吸を確保しながら行う運動で、ウォーキングやジョギングなども有酸素運動である。ゆっくりと多くの酸素を取り込むことで、より多くの脂肪を減らすことができる。息が切れてしまうほどの、きつい運動では、脂肪は燃えてくれない。また、脂肪が燃え始めるのは、運動開始後 20 分ぐらい経ってからである。有酸素運動は、無理なく続けることが大切である。
無酸素運動は、体組織におけるエネルギー生産方法が無酸素的であるということで、運動中に呼吸をしないということではない。瞬間的に大きなパワーを出すことができるが、ごく短時間しか持続できない。短距離走や重量挙げの運動が、該当する。
◆ ニカド電池 : ニカド電池は、ニッカド電池とも発音し、充電式電池(2 次電池)で、乾電池と同様に使用でき、正常な使用状況なら、約 500 回充電できる。使用時間の、ほぼ 90 % を、約 1.2 V のままで維持するので、パワーが必要な機器に向いている。
◆ ニッカド電池 : ニッカド電池は、ニカド電池とも発音し、充電式電池(2 次電池)で、乾電池と同様に使用でき、正常な使用状況なら、約 500 回充電できる。使用時間の、ほぼ 90 % を、約 1.2 V のままで維持するので、パワーが必要な機器に向いている。
◆ ニッケル : ニッケルは、銀白色の金属元素であって、鉄族に分類される。原素記号 Ni、原子番号 28、原子量 約 58.69 である。安定した結晶は 面心立方構造をもち、鉄より弱いが強磁性体である。耐食性が高く、メッキに用いられ、ステンレス鋼、硬貨などの原料に使用される。ニッケルと鉄に、モリブデンやクロムを加えた合金が、パーマロイで、優れた軟磁性材料であり、変圧器の鉄心や磁気ヘッドに用いられている。ニッケル 36%、鉄 64% の合金をインバーといい、熱膨張率が非常に小さく、メートル原器の材料にも使われた。ニッケル 36%、鉄 52%、コバルト 12% の合金をエリンバーといい、温度による弾性率の変化が非常に小さいので、機械式時計などの、精密機械に用いられている。ニッケル・水素蓄電池、ニッケル・カドミウム蓄電池の正極に使われる。また、ニッケルは、触媒にも使用されている。
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ニッケル水素電池 : ニッケル水素電池は、充電式の 2 次電池である。電極にニッケルと水素吸蔵合金を使用した、ニカド電池の改良版である。ニカド電池のカドミウム電極の代わりに、水素吸蔵合金を使用することによって、同じ体積で、ニカド電池の 2 倍程度の容量が得られる。発生電圧は、1.2 V で、ニカド電池とほぼ同じである。このため、充電器はニカド電池と同じものを使用できる。ニッケル水素電池は、乾電池サイズの 2 次電池として広く使用されている。また、ハイブリッド自動車用のバッテリなどにも使用されている。
水素吸蔵合金は、たとえばランタンとニッケルなどの複数の金属を混ぜたもので、水素を吸収・放出する性質を持ったものである。水素を吸蔵・放出する際に、発熱・吸熱反応を起こし、その繰り返し動作は、半永久的である。
◆ ニッケルマンガン電池 : ニッケルマンガン電池は、正極にオキシ水酸ニッケルと二酸化マンガン、負極に亜鉛を使用した 1 次電池である。デジカメなどの大電流を使用する用途に向いている。
◆ 日射エネルギー : 日射エネルギーは、地球に降り注ぐ太陽光のエネルギーである。日射エネルギーは、毎秒 42 兆キロカロリーに達する。太陽から届く日射エネルギーの 7 割は、大気と地表面に吸収されて、熱に変わる。また、地表面から放射された赤外線の一部は、大気中の炭酸ガス(CO2)などの温室効果ガスに吸収され、地表を適度な温度に保っている。ただし、人間活動によって、大気中の温室効果ガスの濃度が急激に上昇しており、これが、地球温暖化の原因となっている。
◆ 二重像合致式距離計 : 二重像合致式距離計は、カメラのレンジファインダと同じ原理による距離計である。すなわち、三角測量の原理を使用している。
◆ ニーズ : ニーズは、必要、要求のことであるが、ここでは、開発において、シーズ(種)と対にした意味でのニーズである。たとえば、大学と企業においては、大学がシーズを発掘し、企業のニーズがこれにマッチしたとき、新しい開発がスタートし、シーズとニーズとが融合して、開発の成果が得られる。しかし、大学が、良いシーズを見出すためには、企業のニーズを知ることが必要である。逆に、企業は、大学のシーズを絶えずサーチすることによって、より適切なニーズを選ぶことができる。
◆ ニードルバルブ : ニードルバルブは、バルブ(弁)の一種であって、広義のグローブバルブ(球形弁)に属する。ニードルバルブは、流量を精密に制御することができる。
◆ ニブル : ニブルは、情報量の単位の一つであって、1 ニブル = 4 ビットである。16 進数の 1 桁は、1 ニブル である。ただし現在では、この単位は、あまり使われていない。
◆ 日本 : 日本は、わが国の名称である。正式の国名は、日本国である(憲法で規定している)。日本の読み方は、「にっぽん」と「にほん」の両方があり、どちらも多く使用されているが、正式な読み方は、「にっぽん」である。これは、1970 年 7 月、佐藤(栄作)内閣によって閣議決定された。ただしこの閣議は、閣議決定としての正式な手続きを踏んでいないため、拘束力は無い。なお、国語音韻学上の常識からすれば、「にほん」より「にっぽん」の方が古い。
◆
日本語 : 日本語は、主に日本で使用されている、狭義の日本民族の、言語である。言語学的な特徴として、名詞の格を示すのに、助詞を付加することから、膠着語に分類される。膠着語とは、言語の形態論上の分類の一つであって、ある単語に、接頭辞や、接尾辞を付着させることによって、その単語の文中での文法関係を示す。
接頭辞は、語の前に付いて語の意味を補ったり(たとえば 新 幹線)、語に意味を逆転させる(たとえば 反 体制)ものである。接尾辞は、語の後ろに付いて、語の品詞を変えたり(たとえば 圧倒的 )、意味をおぎなったり(たとえば 耐熱性 )する。
◆ 日本工業規格 : 日本工業規格は、JIS と略称し、日本国内で製造・使用される様々な鉱工業製品などに関する国家規格である。土木建築、機械、電気・電子など、19 の分野に分類され、総数 約 9000 件が制定されている。
◆ 日本工業標準調査会 : 日本工業標準調査会は、日本の代表的な標準化機関である。日本工業規格(JIS)の制定審議を行う。国際標準機構の、ISO および IEC の構成員である。
◆ 日本語キーボード : 日本語キーボードは、日本語を入力することができるキーボードである。漢字は文字数が多いので、直接入力することはできない。英数字を使用して、ローマ字入力するか、カナ文字をサポートするキーボードを使用してカナ文字入力する。カナ文字入力ができるキーボードを日本語キーボードという。PC/AT 互換機に用いる英数文字用の 101 キーボードに、日本語向けの 5 つのキーを加えた、106 キーボードや、さらにそれに 3 つのキーボードを加えた 109 キーボードがある。また、カナ入力用の親指シフトキーボードもある。
◆ 日本橋 : 日本橋は、東京と大阪とにある。東京のは、「にほんばし」と読み、大阪は「にっぽんばし」と読む。東京の日本橋は、東海道の起点で、道路元標がある。道路元標は、旧・道路法などに基づいて、東京の日本橋と、京都の三条大橋との、それぞれの橋の中央を、国内諸街道の起点と定めたことに由来して作られた。大阪の日本橋には、電気街がある。
◆ 日本万国博覧会 : 日本万国博覧会は、大阪万博(EXPO'70)ともいい、1970 年に大阪府吹田市の千里丘陵で開かれた、「人類の進歩と調和」をテーマとした、日本最初の国際博覧会である。1964 年の東京オリンピック以来の国家的イベントである。会場跡地は万博記念公園となっている。
◆ 日本肥満学会 : 日本肥満学会は、肥満に関する問題の究明・解決のための研究発表、情報交換、啓発を目的とする学会である。肥満を判定する方法の一つに、BMI がある。BMI = 体重 ÷ 身長 ÷ 身長 である。BMI が 22 前後の人は、最も病気になりにくい。このことから、日本肥満学会では、BMI = 22 を健康体重(標準体重)としている。BMI が −10 % 未満を やせ、− 10 〜 + 10 % を普通、+ 10 〜 + 20 % を過体重、+ 20 % 以上を肥満という。
◆ 入出力 : 入出力は、ある要素への入力と、ある要素からの出力とのことであるが、ここでは、IC(集積回路) の入出力の信号レベルのことである。IC の入出力レベルは、標準化されているので、同じファミリの IC 相互間では、入出力信号レベルを意識する必要は無い。しかし入出力レベルは、ファミリによって異なるので、異なるファミリ間では、レベル変換を必要とする場合がある。
◆ 入出力装置 : 入出力装置は、ここではパソコンなどのコンピュータの入力装置および出力装置のことである。入力装置は、たとえばキーボードのように、人が入力するものと、カードリーダーのように、記録媒体に記録されたデータを自動入力するものとがある。出力装置も、ディスプレイのように、人に対して表示するものと、プリンタのように、記録媒体に記録するものとがある。
◆ ニュートリノ : ニュートリノは、電気的に中性(電荷ゼロ)で、質量がほとんどゼロの粒子である。電子ニュートリノ、ミューニュートリノ、タウニュートリノの 3 種類がある。ニュートリノは、他の粒子との相互作用が弱く、物質を素通りする。ニュートリノの観測装置がスーパーカミオカンデである。
◆ ニュートン(力の単位) : 力の単位のニュートンは、国際単位(SI 単位)における組立単位の一つであって、1 ニュートンは、1 kg の質量をもつ物体に、1 メートル毎秒毎秒(m/s2)の加速度を生じさせる力である。すなわち、N = kg・m・s-2 である。
◆
ニュートンの 3 法則 : ニュートンの 3 法則は、次の 3 つの法則をいう。
(1) 第 1 法則 (慣性の法則) : 力が加わらなければ、運動する物体は、その運動方向に、同じ速さで動き続けようとする。
(2) 第 2 法則 (運動方程式) : 力(F)は、質量(m)に加速度(α)を掛けたものである。すなわち、 F = m α である。
(3) 第 3 法則 (作用・反作用の法則) : 2 つの物体の間に働く力には、一方の物体に作用する力だけでなく、他方への反作用の力がある。作用と反作用は、力の大きさが等しく、方向が逆である。
◆ ニューヨーク : ニューヨークは、アメリカにおける最大の都市である。人口は約 810 万人(2005 年)、面積は約 830 平方 km で、東京 23 区の約 1.3 倍である。アメリカ東海岸における商業の中心地であり、世界的な金融、商業、経済、文化の中心地の一つである。
◆ 入力 : 入力は、その対象となっているものに、もの、力、信号などを与えることである。これに対して出力は、その対象となっているものから、もの、力、信号などを送り出すことである。入力は、その対象となっているものに直接入力することもあるが、入力装置を設けて、入力装置を介して入力する場合もある。
◆ 入力インピーダンス : 入力インピーダンスは、電気系や機械系において、その入力が持っている電気的インピーダンスや、機械的インピーダンスのことであり、ここでは、電気的インピーダンスのことである。電気的インピーダンスは、電流と電圧との間の関係を表すもので、電気抵抗を、交流に拡張した概念である。交流電圧を v、交流電流を i、インピーダンスを Z とすれば、v = Z ・ i で表される。インピーダンスは、ベクトルであり、大きさと位相とを持つ。
◆ 入力装置 : 入力装置は、入力の対象となるものに、その外部から入力するための装置である。ここでは、パソコンなどのコンピュータへの入力装置であって、キーボード、マウス、スキャナなどがある。
◆ 入力抵抗 : 入力抵抗は、入力インピーダンスにおいて、そのインピーダンスが抵抗であるものを言う。インピーダンスが抵抗でなくても、抵抗に近いものを含めて、入力抵抗と呼ぶことがある。
◆ 入力保護回路(オペアンプの) : 入力保護回路は、ある回路や装置の入力に、その外部から加わるノイズやサージから保護するために、入力部分に設けられた、保護回路のことである。オペアンプ回路においても、その入力にノイズやサージが予想される場合に、入力保護回路を設ける。入力保護回路には、ダイオードやツエナダイオードを使用することが多い。
◆ ニューロン : ニューロンは、神経細胞のことである。また、神経を模擬して作られたコンピュータである、ニューロンコンピュータにおいて、神経細胞に相当するノードのことも、ニューロンと呼ぶ。
◆ 任意間伝送 : ネットワーク伝送において、任意のノード間で伝送を行うことができるものを、任意間伝送という。これに対して、ネットワーク伝送であっても、親局と子局とが存在し、親子間の伝送は可能であっても、子局相互間の伝送ができないものを、親子式伝送という。ハードウェアは親子式伝送であっても、ソフトウェアによって、親局経由で、任意間伝送可能なシステムもある。この方が、制御は簡単であるが、性能は劣る。
◆ 人間工学 : 人間工学は、人間が取り扱う機械器具・道具または環境などを、人間にとって使いやすいものになるように、設計したり改良したりする工学である。安全にも深く関わっている。このためには、まず、人間そのものの特性を、工学的に解析する必要がある。人間工学は、狭義には、マンマシンインターフェースに関する技術である。
◆ 認証 : 認証は、一定の行為または文書の成立・記載が正当な手続きでなされたことを、証明することである。インターネットにおける認証では、最も簡単には、パスワードを使用することである。さらに信頼性の高い方式として、LAN オンデマンドがある。LAN オンデマンドは、検疫とネットワーク認証によって、安全が確認されてから、企業などのネットワークに接続する。また、認証には、公の機関による認証もある。
◆ 認知工学 : 認知工学は、人間を頂点とする、全ての生物に備わっている、外界を認知するという情報処理のしくみを明らかにして、それを人間の生活、そして広くは生物全体の、より良い生存に役立つよう、工学的に応用するものである。
◆ 認知性 : 認知性は、ユーザビリティ(使いやすさ)の一つである。ユーザビリティの他の二つ、操作性と快適性と共に、使いやすさに影響している。認知性は、一口にいえば、インターフェースの分りやすさである。自動車などの、インターフェースにおいては、とくに認知性を考慮しなくても、問題は無かった。しかしパソコンやワープロが使用されるようになり、また、家電などに、マイコンが内蔵されるようになってくると、製品が高性能化、多機能化して、取り扱いの難しさが問題になってきた。すなわち、下手をすると、分かり難いインターフェースができ上がってしまう。それを、解決するのが、認知工学である。認知工学は、認知心理学の知見を、もの作りに応用するものである。
◆ 音色 : 音色は、ねいろ、または おんしょく と読む。音の信号は、通常は、複数の、位相や周波数の異なる正弦波形の組み合わせで構成されている。最も低い周波数の成分を、基本波といい、この基本波の n 倍の周波数の高調波(倍音)を含んでいる。この倍音を含む割合が異なると、たとえば、人の声、ピアノの音のように、判別することができる。これを、音色という。なお、ねいろ と おんしょく とは、若干異なった意味に用いられることが多い。(1) ねいろ : 旋律の動きまでを含めた、曲中における、その音の質感および感情的要素に言及するとき。(2) おんしょく : 旋律などの動きを排して、その音が有する質感についてだけ言及する場合。
◆ ネオン : ネオンは、原子番号 10 原子量 約 20.2 の元素であって、無色無臭の気体である。低圧放電によって深紅色で光り、ネオン管の封入気体として用いられている。
◆ ネオン管 : ネオン管は、ガス放電管の一種であって、封入ガスに、100〜1,000 Pa(0.01〜0.1 気圧)のネオンガスを用いたものである。ネオンサインの表示用などに用いるときは、封入ガスとして水銀、ヘリウム、窒素を使用したり、管内壁に蛍光物質を塗布したりして、様々な色を作ることができる。点灯には、1 m あたり 1 kV 必要で、ネオン変圧器と呼ばれる、専用の変圧器を必要とする。 広告用に多く用いられている。
◆ ネオンランプ : ネオンランプは、ネオン放電のオレンジ色の発光を利用した、表示用のランプである。ただし最近は、発光ダイオードを使用することが多くなっている。
◆ ネガティブフィードバック : フィードバックは、ある要素の出力を入力に戻すことである。このフードバックにおいて、極性を反転して戻すことを、ネガティブフィードバック(負帰還)という。ネガティブフィードバックは、システムを安定させる作用があるので、オペアンプ回路や、フィードバック制御などに利用されている。ただし、ネガティブフィードバックも、過剰に掛けると、不安定になるので、適正なフィードバックが必要である。
◆ ネガフィルム : フィルムは、薄膜のことであるが、写真のフィルムの意味で用いられることも多い。ネガフィルムは、写真のフィルムであって、被写体の明暗や色が、反転した画像が得られるフィルムである。カラーネガタイプのフィルムでは、色は、被写体色の補色が現れる。プリントするときに、再反転されることによって、正常の色に戻る。
◆ ねじりモーメント : ねじりモーメントは、トルクともいい、回転軸のまわりの力のモーメントのことである。
◆ 熱帯低気圧 : 熱帯低気圧は、熱帯から亜熱帯の海洋上で発生する低気圧のことである。台風(北西太平洋上で発生)、ハリケーン(北中米で発生)、サイクロン(その他の地域で発生)などの名は、強い熱帯低気圧に対して付けられている名称である。熱帯とは、地球上の緯度が低く年中気候が温暖な地域(最寒月平均気温が 18 ℃以上)のことである。亜熱帯は、緯度 20〜30 ℃の低緯度地域であって、熱帯に次ぐ気温の高い地域である。
◆
熱 : 熱は、体温の意味や、高温の意味にも用いられるが、熱エネルギーと、ほぼ同義の言葉である。熱は、高温のものから低温のものに流れるものである。熱が移動するときの、エネルギー量を、熱量という。熱量は、エネルギー量(仕事)であるから、その単位は、J(ジュール)であらわされる。また、cal(カロリー)でも、表される。カロリーは、純粋な水 1 g(グラム)を、14.5℃から 15.5℃まで上げるのに必要な熱量(Q)として定義される。
◆ 一般には、対象物質の比熱を ρ、質量を m、温度変化を T とすれば、 Q = m ・ ρ ・ T である。カロリーの元々の定義は、1 グラムの水を 1 ℃上げるのに必要な熱量であり、水の比熱は温度によって変わるが、1 カロリー ≒4.2 ジュール である。なお、栄養学においては、カロリーは、生理的熱量であって、生物が生理的に代謝したエネルギー 1 カロリーは、空気中での酸化反応(燃焼)によって、発生した熱量 1 カロリーと等しいと定義される。栄養学では、カロリーの 1000 倍のキロカロリー(kcal)が使用される。カロリーは、SI 単位ではないが、「用途を限定する非 SI 単位」として、計量法で認められているが、今後は、ジュールに置き換えて行く予定になっている。
◆ 熱運動 : 物質を構成する分子(または原子)は、その状態に応じた運動をしている。これを分子運動、または分子の熱運動という。気体では、分子はそれぞれ勝手な方向に運動している。この分子が容器の壁に衝突することによって、圧力となる。液体の分子も、自由に動いているが、分子間の平均距離、すなわち体積は一定である。固体では、分子はそれぞれの定位置において、振動している。結晶では、分子は規則正しく並んでいる。
◆ 熱応力歪み測定装置 : 熱応力歪み測定装置は、測定対象を加熱して、高温度において応力歪み特性を測定できる歪み測定装置である。
◆ 熱形センサ : 熱形センサは、赤外線センサの一分類であって、熱起電力効果、焦電効果、熱電対効果などを応用したセンサである。
◆ 熱起電力 : 2 種類の均質な金属導体 A および B で閉回路を作り、両接点の温度を、それぞれ T1 と T2 とするとき、T1 = T2 であれば、回路に電流は流れないが、T1 > T2 のときは回路に電流が流れ、T1 < T2 のときは逆方向に電流が流れる。すなわち、起電力が発生しており、これを熱起電力という。熱起電力の大きさは、T1 − T2 に比例的であり、熱起電力を測定し、一方の温度が既知であれば、他方の温度を測定することができる。
◆ 熱起電力効果 : 2 種類の均質な金属導体 A および B で閉回路を作り、両接点の温度を、それぞれ T1 と T2 とするとき、T1 = T2 であれば、回路に電流は流れないが、T1 > T2 のときは回路に電流が流れ、T1 < T2 のときは逆方向に電流が流れる。すなわち、起電力が発生しており、これを熱起電力効果という。熱起電力の大きさは、T1 − T2 に比例的であり、熱起電力を測定し、一方の温度が既知であれば、他方の温度を測定することができる。
◆ 熱抵抗 : 熱抵抗は、放熱器の設計を行うために、便宜的に導入された考え方である。本来熱の現象は、電気の現象よりも複雑である。これを簡略化して、電気の現象と対比させたものである。すなわち、電気抵抗を熱抵抗、電流を熱流量(1 秒あたりの熱量)、電位差を温度差に対比させると、電気抵抗 × 電流 = 電位差 であるから、熱抵抗 × 熱流量 = 温度差 となる。
◆ 熱電温度計 : 熱電温度計は、熱電対の熱起電力の値が、温度によって変わることを利用した温度計である。熱電対素子の材質によって異なるが、最高 3000 ℃ まで使用できる。
◆ 熱転写プリンタ : 熱転写プリンタは、プリンタの一種であって、固形インクを塗布したインクリボンに、熱した印字ヘッドを押し付けて、インクを溶かして紙に転写する方式である。この中で、熱によってインクを昇華させて紙に付着させる方式を昇華形プリンタと呼ぶ。最近では、インクジェットプリンタの普及により、業務用の高性能プリンタを除いては、あまり使われていない。
◆ 熱電対 : 熱電対は、熱電温度計の温度センサであって、異なる材料の 2 本の金属線を接続したものである。熱電対の、2 つの接点に温度差を与えると、その温度差に比例的な起電力が発生する。この現象をゼーベック効果という。
◆ 熱伝導 : 熱伝導は、広義には、高温側から、低温側に熱が伝わることであるが、通常は、固体などにおいて、その物体の分子(または原子)の移動に伴うことなく、熱だけが伝わることをいう。
◆ 熱膨張 : 熱膨張は、物体の体積が、温度の上昇に伴って増加する現象である(気体のときは、圧力一定の条件で)。固体の場合には、長さや面積も増す。熱膨張率(熱膨張係数)は、温度の上昇 1 K(℃)当たりの膨張を示したもので、長さが伸びる割合を線膨張率(係数)、体積変化の割合を体膨張率(係数)という。
◆ 熱膨張係数 : 熱膨張係数は、熱膨張率ともいい、温度の上昇 1 K(℃)当たりの熱膨張を示したもので、長さが伸びる割合を線膨張率(係数)、体積変化の割合を体膨張率(係数)という。
◆ 熱膨張率 : 熱膨張率は、熱膨張係数ともいい、温度の上昇 1 K(℃)当たりの熱膨張を示したもので、長さが伸びる割合を線膨張率(係数)、体積変化の割合を体膨張率(係数)という。
◆ 熱量 : 熱量は、物体間を伝わる熱や、燃料や食料が持つ熱を、比較したり、数値で測ることができる量として捉えたものである。単位は J(ジュール)であるが、栄養学や食品における熱量は、カロリーが使われる。1 カロリー(cal) ≒ 4.2 ジュール(J) である。
◆ ネットワーク : ネットワークは、網の目のようになったもののことであり、ノード(節点)とそれを結ぶリンクによって構成される。複雑なシステムの、ほとんどは、ネットワークを構成している。ここでは、ネットワークは、回路網のことである。
◆ ネットワークインターフェース層 : ネットワークインターフェース層は、通信における TCP/IP の最下層のプロトコル(通信手順)であり、OSI 参照モデルの、物理層とデータリンク層とを合わせたものに相当する。
◆ ネットワーク機器 : ネットワーク機器は、通信を行うためのハードウェアであり、ユーザーがインターネットにアクセスしたり、LAN を構築するための機器である。たとえば、ハブ、ルータなどがある。
◆ ネットワーク層 : ネットワーク層は、OSI 参照モデルの、データリンク層の上位、トランスポート層の下位にあるプロトコル(通信手順)である。ネットワーク層は、ネットワーク上で、コンピュータなどのホストにアドレスを割付け、実際の通信に際しては、ネットワーク上の通信経路の選定と、その選定した経路を辿る制御とを行う。
◆ ネットワーク伝送 : ネットワーク伝送は、ネットワークを形成してる通信システムにおける、データのやり取りである。
◆ ネットワークトポロジ : ネットワークトポロジは、単にトポロジとも略し、ネットワークの形態のことである。ネットワークトポロジは、スター形、バス形、リング形の 3 つに分類される。これらを複合した、複雑なネットワークトポロジを持つものも多い。
◆ ネットワーク認証 : 認証は、正当性を検証する作業である。認証は、簡単には、ユーザー名とパスワードを使用する方式がある。しかし、この方式は、十分に信頼性が高い方法ではない。ネットワーク認証は、パスワード方式よりも、信頼性が高い方式である。ネットワーク認証は、LAN などのネットワークにおける認証のシステムである。社内ネットワークなどの、信頼性が保証されているネットワークに、外部のネットワークを接続するときに、その外部のネットワークの信頼性と安全性とをチェックして、問題が無いことを確認してから、それを接続する。この確認作業が、ネットワーク認証である。
◆ ネームサーバ : ネームサーバは、インターネット上において、コンピュータなどの名前に当たる ドメイン名を、住所に当たる IP アドレスに変換してくれるサーバである。インタネットのユーザーは、ユーザーにとって分りやすい、ドメイン名を使用して、インターネットにアクセスする。しかし、インターネット上で実際に使用しているアドレスは、IP アドレスである。したがって、ドメイン名を IP アドレスに翻訳する必要がある。このためのデータベースが、ネームサーバである。ネームサーバによって、ドメイン名を IP アドレスに翻訳するシステムを DNS という。
◆ 年金 : 年金は、毎年一定額を、年金制度を運営する者が、年金を貰える人に支払い続けて行く しくみ である。年金には、国が社会保障の給付として行う公的年金(国民年金、厚生年金保険、共済年金)、企業が従業員の定年退職後の生活を図る企業年金(厚生年金基金、税制適格退職年金)、個人が自分の責任と計画に基づいて準備する私的年金(養老保険)の 3 種類がある。
◆
粘性抵抗 : ここでは、水流の抵抗を考える。水の抵抗は、水が物体の表面と擦りあう摩擦抵抗、物体の周りの水の圧力によって生じる形状抵抗(圧力抵抗)とがある。この 2 つの抵抗は、水に粘性があるために生じるので、両者をあわせて、粘性抵抗という。このほかに、物体を水面近く、または水面上を動かすときは、水面に波が生じる。この波を起こすことによって生じる抵抗を、造波抵抗という。
粘性抵抗は、向きが運動の方向と逆向きで、大きさは速度に比例する。
◆ 年齢別レーティング制度 : 年齢別レーティング制度は、日本国内で販売される家庭用ゲームソフト(携帯形を含む)を対象に設けられているもので、ゲームソフトの表現内容によって対象年齢を表示する制度である。この制度に基づいて、ゲームソフトには、年齢区分マークが付けられている。
◆ 燃料電池 : 燃料電池は、燃料を、熱や動力に変えることなく、直接電気エネルギに変える装置であって、乾電池と同じような、化学発電である。発電効率が 40 % 以上と高く、熱回数を含む総合効率は、80 % 以上になる。燃料電池の反応は、水の電気分解と逆の反応で、陰極では、H2 → 2H + 2e- 陽極では、1/2 O2 + 2H + 2e- → H2O の反応によって、電流が流れる。この燃料電池で使用する水素は、都市ガス、LP ガス、メタノールなどから、作ることができる。将来的には、太陽電池による発電で海水を電気分解することによって、無尽蔵に水素を作ることができる。
◆ ノイズ : ノイズは、雑音ともいい、欲しい信号を妨害する有害な信号である。ノイズが問題になるのは、欲しい信号との電力比である S/N である。ここで S は欲しい信号の電力、N はノイズの電力である。ただし一般には、S/N は、dB(デシベル)で表すことが多い。
◆ ノイズ測定 : ノイズ測定は、ここでは、電気・電子機器が出すノイズの測定である。バックグラウンドノイズが大きいと、正確なノイズ測定ができない。対策として、山の中などの、バックグラウンドノイズが小さい屋外を選ぶ。これを、オープンサイトという。しかし、オープンサイトの適地は、ほとんど無くなっている。このため、シールドルームを使用するようになった。シールドルームは、部屋の周囲をシールド(遮蔽)して、外界からの、電磁波を遮断する部屋である。シールドルームは、逆に、内部で発生する電磁波も外に出さない。なお、電磁波ではなく、磁気をシールドする、磁気シールドルームもある。
◆ ノイズ対策 : 電子機器は、極めて便利なものであり、あらゆる所で使われている。この便利な電子機器にも、大きな泣き所がある。それは、ノイズに弱く、電気的ノイズによって誤動作することである。しかも電気的のイズは、単に導体の中を伝わるだけでなく、電波の形で空中に放射されて、空中を伝わる。すなわち、回路図に無い回路を伝わる。電子機器を有効に利用するためには、ノイズ対策が、必要である。
◆ ノイズマージン : ノイズマージンは、電子機器や電子回路などが、ノイズによって誤動作しないための、余裕度のことである。たとえば、CMOS ディジタル IC (電源電圧が 5 V のとき) においては、出力側の電圧 ハイ は、少なくとも 4.9 V で出力する。これに対して、この電圧を受ける入力側は、3.5 V 以上あれば ハイ と判定する。したがって、4.9 − 3.5 = 1.4 V が、ノイズマージンである。
◆ ノイマン形コンピュータ : ノイマン形コンピュータは、記憶装置を持ち、プログラムをデータとして記憶装置に格納しておいて、このプログラムを順番に読み込んで実行する方式のコンピュータである。この方式を、ストアドプログラム方式という。現在使われているコンピュータのほとんどは、ノイマン形コンピュータである。
◆ 脳 : 脳は、脊椎動物の頭にある、神経細胞が集まった部分である。脊椎動物では、脊髄と共に、中枢神経系を作っている。脳は、感情・思考・生命維持の中枢である。脳は、大脳、小脳、脳幹に分けられる。
◆ 農業 : 農業は、栽培や飼育によって作物や家畜などを肥大生産させ、それをそのまま、または加工して利用する活動のことである。
◆ 農業機械 : 農業機械は、農機とも略し、酪農、畜産を含む農業の現場で、人の作業を補助し、または代行する機械である。
◆ 農業グリッド : 農業グリッドは、農業に関するグリッドコンピューティングシステムである。農業や天然資源に関する分野で、何かしらの意思決定を行う場合、気象データ、作物データ、土壌データ、地形データなどの、様々なデータを、同時に、統合利用する必要がある。グリッドコンピューティングは、上記のような分散データを、統合利用するのに、適した技術である。
◆ 農業プラント : プラントは、工場設備のことである。農産物を、農地ではなく、工場設備のような場所で生産することが、行われている。このような、農産物の生産設備を、農業プラントという。農業プラントは、たとえば、土の代わりに水耕栽培とし、太陽光の代わりに、LED による人工照明を使用する。農業プラントが最も普及しているのは、茸の栽培である。ブナシメジ、エノキダケ、ナメコ、エリンギ、マイタケなどが栽培されている。
◆ ノギス : ノギスは、測長計の一種であって、バーニア(副尺)が付いているので、普通の物差しよりも精密な測定(0.1 mm 程度)ができる。最近では、ディジタル表示付きのものもある。
◆ ノーステーションアドレス : ノーステーションアドレスは、データ通信の HDLC において、アドレス部の値がゼロのものをいう。HDLC においては、使用することができないアドレスである。
◆ ノースブリッジ : ノースブリッジは、PC/AT 互換機のパソコンにおいて、そのマザーボード上にある LSI チップの一つである。ノースブリッジは、CPU と CPU バス とを接続するインターフェースの役割を担っている。
◆ ノズル : ノズルは、液体や気体などの流体を噴出させるように成形した円筒であって、流量測定や、流体制御などに用いられる。水道のホースの先端につけるものも ノズル であり、浴室のシャワー、噴霧器もノズルの一種である。
◆ ノット : ノットは、速さの単位である。1 時間に 1 海里進む速さである。海里は、長さの単位であって、歴史的に、いくつかの値がある。現在の定義では、海里は、1852 m である。したがって、1 ノット = 1.852 キロメートル毎時 である。
◆ ノートパソコン : ノートパソコンは、パソコンの一種であって、容易に持ち運びできるように、小形化された、一体形の薄いパソコンである。最大で A4 サイズであり、B 5 サイズのものが多い。日本では、自宅やオフィス用のパソコンとしても多く使用されている。B 5 サイズのものは、サブノート、それ以下のものは、ミニノートと呼ばれている。
◆ ノード : ノードは、節、結び目のことである。ネットワークにおいては、ノードとノードとはリンクによって繋がれている。通信 ネットワークにおいては、ノードの位置に、パソコンなどの情報機器や、ルータなどが接続されている。
◆ 能動フィルタ : 能動フィルタは、アクティブフィルタともいい、オペアンプなどの増幅器を使用したフィルタのことである。これに対して、抵抗、コンデンサ、インダクタなどのパッシブ部品だけで構成したフィルタを、受動フィルタ(パッシブフィルタ)という。
◆ ノーマル(TTL の) : TTL は、ディジタル IC の、最初に作られたファミリであって、IC の形番が、74×× のものである。現在では、次次世代の IC が、主に使われている。
◆ ノーマルモード : モードにはいろいろな意味があるが、ここでは、電気信号のモードである。電気信号を 2 本の信号線で伝えるとき、この 2 本の信号線の線間の電圧を使用する。この 2 本の線間の電圧のことを、ノーマルモード電圧という。これに対して、2 本の信号線の、グラウンドに対する電圧のことを、コモンモード電圧という。電気信号を伝送に使用するときは、ノーマルモード電圧を使用する。ノーマルモード電圧の方が、コモンモード電圧よりも、正確に電圧を伝える性質があるからである。電圧を受信する側は、ノーマルモード電圧だけを検出する必要がある。
◆ ノーマルモードノイズ : 電圧には、ノーマルモード電圧と、コモンモード電圧とがある。欲しい信号を伝えるためには、ノーマルモード電圧を使用する。したがって、ノーマルモードノイズは、欲しい信号とモードが等しい。このため、コモンモードノイズよりも、ノーマルモードノイズの方が、ノイズ除去が難しい。この意味で、コモンモードノイズ対策よりも、ノーマルモードノイズ対策の方が、より重要である。
◆ ノーマルモードフィルタ : フィルタには、ノーマルモード電圧を除去する ノーマルモードフィルタ と、コモンモード電圧を除去する コモンモ−ドフィルタとがある。
◆ 飲み合わせ : 飲み合わせは、異なる薬を同時に飲むと、薬の効き目が打ち消されたり、逆に強まったりする現象である。この現象を、うまく利用したものが、複数の薬の調合である。悪い方に作用した例として、抗ガン剤と、抗ウィルス剤を併用した患者が死亡した例がある。薬相互でなく、薬と特定の食品との飲み合わせもある。たとえば、アルコールと睡眠薬や、精神安定剤との飲み合わせも生命に関わる。食品相互の食べ合わせもある。ただし、食品の食べ合わせの中には、迷信も多い。たとえばうなぎと梅干がある。ただし、胃腸の弱い人は、消化不良を起こす恐れがあるので、一概に迷信とは言い切れない面もある。
◆ 乗合自動車 : 乗合自動車は、法的には、乗車定員 11 人以上の自動車で、貨物自動車等および特殊用途自動車など以外のものをいう。乗合自動車は、通常バスと呼んでいる。特殊用途自動車は、いわゆる 8 ナンバー自動車で、キャンピング車、救急車など、78 種が規定されている。
◆ 乗合馬車 : 乗合馬車は、街中を定期的に運行する馬車で、オムニバスと呼ばれた。現在の自動車のバスの語源である。日本では、明治時代の代表的な乗り物である。現在明治村で運行されているほか、各所で観光用に運行されている。
◆ 乗り物 : 乗り物は、人を乗せて、ある所まで運ぶものの総称である。ここでは、乗り物の速度について述べている。
◆ のろし : のろし は、昔、非常時の緊急連絡のためにあげた煙のことである。比喩的に、一つの大きな事を起こすきっかけとなるような、目立った行為のこともいう。
◆ ノンインターレーススキャン : ノンインターレーススキャンは、プログレッシブ走査(順次走査)ともいい、テレビやディスプレイにおいて、1 回の画面表示を 1 回の走査で行う方式のことである。これに対して、奇数番目と偶数番目との 2 回の走査で 1 回の表示を行う方式のことをインターレーススキャン(インターレースモード)という。インターレーススキャンは、普通のテレビなどで採用されている方式である。パソコンのディスプレイなどでは、ノンインターレーススキャンを使用している。
◆ ノンリニア : ノンリニアは、非線形ともいい、リニア(線形)でないものは、全てノンリニアである。リニアとは、変数が直線で表されるもののことである。リニアを式で表せは、 y = a x + b である。ここで、x と y は変数、a と b は、定数である。
◆ ハイ(電圧の) : 電圧のハイは、ここでは、論理演算の 真/偽(1/0)に対応する、電圧のハイ(高)/ロー(低)のハイのことである。
◆ バイアス(増幅器の) : バイアスは、斜線、偏見などのことでもあるが、ここでは増幅器のバイアスである。バイアスは、予め増幅器の入力信号電圧に、一定の電圧値を加算して入力することである。バイアスを加えることによって、増幅器の出力を、適正な範囲に収めることができる。なお、バイアスの方式によって、増幅器は、A 級増幅器、B 級増幅器、C 級増幅器に分けられる。
◆ バイアス(トランジスタの) : トランジスタのバイアスは、トランジスタを、増幅器として使用するとき、トランジスタが、線形に動作するように、入力信号レベルを調整することである。具体的には、トランジスタ回路の電源とグラウンドとの間に、直列に 2 つの抵抗を入れ、その 2 つの抵抗の中間をトランジスタへの入力とする。
◆ バイアス電圧 : バイアス電圧は、増幅器の入力信号に、一定の電圧を加えて、増幅器の出力電圧の範囲を変える、その一定電圧のことである。
◆ バイアス電流 : バイアス電流は、オペアンプの入力端子に流れ込む電流のことである。オペアンプは、理想的には、入力インピーダンスが無限大であり、入力端子に流れ込む電流はゼロである。しかし現実には、入力インピーダンスは有限であり、電流はゼロではない。
◆ ハイインピーダンス : ハイインピーダンスは、インピーダンスが高いことであるが、ここでは、ディジタル IC において、その出力がハイインピーダンス状態にあることをいう。通常のディジタル IC の出力は、そのロジックが、1 であるか、または 0 であるかによって、ハイ(高)またはロー(低)である。しかし、スリーステート IC では、ハイ/ローの他に、第 3 の状態を持つ。それが、ハイインピーダンス状態である。複数の IC の出力が、同じ信号線に出力されるときは、それらの IC の出力が動作状態で、かつ、ハイのものとローのものとが共存するときは、IC を破壊する恐れがある。したがって、出力が動作状態のものは、唯一で無ければならない。
◆ バイオ式生ごみ処理機 : バイオ式生ごみ処理機は、生ごみ処理機の一種であって、微生物によって生ごみを分解する方式のものである。
◆ バイオテクノロジー : バイオテクノロジーは、直訳すれば、生物技術であるが、通常は生物工学と呼んでいる。生物が持っている機能を、うまく利用する技術である。たとえば、微生物を利用して作られる、酒、みそ、パン、チーズなどの発酵食品は、バイオテクノロジーの産物である。
◆ バイオマス : バイオマスは、元々は、植物体の総量のことである。また、バイオマスは、生物群エネルギー源などとして利用することであり、石油資源に代わるエネルギー資源として、注目されている。具体例として、△ ガソリンへのエタノール、メタノールの添加、△ バイオマス発電、△ 家畜糞尿などからのメタン、△ 木質廃材などからエタノール、△ 廃植物油などの自動車燃料化、△ 生物起源の可燃廃棄物(廃棄物固形燃料)の直接燃焼、木質バイオマス発電 などがある。資材としての利用もある。たとえば、△ トウモロコシでんぷんなどから造る生分解性プラスチック、△ 生物起源の廃棄物などからの堆肥生成。
◆ バイオマス発電 : バイオマス発電は、バイオマス(生物体)を燃料とする発電であり、新エネルギー利用の一つである。
◆ バイオメトリクス : バイオメトリクスは、生物個体が持つ特性によって、人物を認識する技術である。生物個体が持つ特性には、指紋、指静脈、掌形、顔、声紋、網膜、虹彩、署名などがある。
◆ バイオリン : バイオリンは、弦楽器の一種である。弓で弾く弦楽器の中で、最小の楽器である。4 本の弦があり、弓で奏でる。あごで楽器を支え、左手の指で弦を押さえて音程を変え、右手に持った弓で弦を擦って音を出す。指で弦を弾くピチカート奏法や、弓の棒の部分でこするか叩く コルレーニョ奏法もある。
◆ バイオロジー : バイオロジーは、生物工学または生命工学ともいい、生物学の知見を元にして、実社会に有用な利用法をもたらす技術の総称である。昔から作られている、ビールなどの酒類、納豆、味噌、チーズなどの発酵食品、農作物の育種などの品種改良は、バイオテクノロジーである。また最近の、遺伝子組み換え、細胞融合も、バイオテクノロジーである。
◆ 配管 : 配管は、液体や気体などの物質を運搬するための管のことである。また、その管の通り道を設計したり、敷設したりすることも、配管という。
◆ 肺ガン : 肺ガンは、肺に発生する悪性の腫瘍であり、世界的に増加傾向にある。2015 年には、日本の 1 年間の新患者数は、男性 11 万人、女性 3 万 7 千人と予想されている。 1993 年以降、男性のガン死亡率の第 1 位、女性は 第 2 位となっている。肺ガンの原因は、全てが解明されてはいないが、喫煙が大きな要因となっている。
◆ バイク(健康・医療機具の) : 健康・医療機具のバイクは、フィットネスバイク、エアロバイク、マグネットバイクなどもいい、室内において自転車運動をする運動器具である。自転車運動は、有酸素運動であり、足への負担が歩行よりも少ないので、優れた運動である。有酸素運動は、低負荷で長時間行う運動で、脂肪が燃焼される運動である。脈拍が 1 分間に 110〜120 を超えない点程度で、軽く汗ばむ程度が目安である。
◆ 配光 : 配光は、照明器具や光源から、どのくらいの強さの光が、どの方向に出ているかを示すものである。光の強さとその方向を曲線で表したものを、配光曲線という。
◆ 配光曲線 : 配光曲線は、照明器具や光源から、どのくらいの強さの光が、どの方向に出ているかを曲線で表したものである。
◆ 配向膜 : 配向膜は、液晶表示素子において、液晶を挟み込むガラスなどの基板の、表面上に形成する膜のことである。液晶分子を所定に方向に配向させる役割を持っている。配向とは、方向を定めるという意味である。
◆ 配線 : 配線は、通信装置、電気機器、電子部品などを接続して、回路や回線を構成すること、または、そのための導線のことである。
◆ 配線用電線 : 配線用電線は、最終箇所の配線に使用される電線であり、多岐にわたる電線が使用されている。たとえば、建築物・設備配線用電線、鉄道用電線、通信用電線などがある。
◆ 配電 : 配電は、送電網から受電した電力を、需要家に供給するための配電網(配電用変電所以降)とその運用のことである。
◆ 配電用電線 : 配電用電線は、変電所から需要家の引込みまでの電線で、架空配電用電線と、地中配電用電線とがある。
◆ 配電用変電所 : 変電所は、電気の電圧を変える場所であって、1 次変電所、2 次変電所をへて、配電用変電所に至る。配電用変電所は、6,600 V の電圧で送り出す。一般家庭へは、さらに柱上変圧器で 100 V に落として配電する(一般動力用は 200 V)。
◆ バイト : バイトは、アルバイト(内職)の略、または、切削工具の一種などの意味もあるが、ここでは、情報量の単位としての バイト である。1 バイトは、8 ビットである。ただし、1 バイトは、8 ビット以外を意味することがある。この場合は、n ビットで構成されるバイトを、n ビットバイトと呼んで、区別する方が良い。
◆ バイナリコード : バイナリコードは、「0」と「1」との 2 進数で書かれた、コンピュータのプログラムのことである。バイナリコードは、コンピュータが直接読むことができる(実行することができる)プログラムである。これに対して、プログラマが、プログラム言語で作成したままのプログラムを、ソースコードという。人間にとっては、ソースコードの方が読み書きが容易であるが、コンピュータは、ソースコードを直接読んで実行することができない。人が作ったソースコードは、バイナリコードに変換してから、コンピュータで実行する必要がある。
◆ バイパスコンデンサ : バイパスコンデンサは、パスコンとも略し、電子機器の DC 電源電圧の高周波の変動を抑える働きをする。通常は、電源ラインのプリント基板入り口と、対象となる IC の付近との、2 段に設置する。プリント基板入り口のパスコンは、基板外部から侵入するノイズを阻止する。IC の付近のパスコンは、IC の動作に伴う、トランジェントな電流変化によるノイズが、基板内の他の IC に影響することを防ぐ。
◆ ハイパスフィルタ : ハイパスフィルタは、フィルタの一種であって、低周波の帯域を阻止し、高周波の帯域を通過させるフィルタである。
◆ ハイパーテキスト : ハイパーテキストは、コンピュータを利用した文書システムの一つであって、文書の任意の場所に、他の文書の位置情報(ハイパーリンク)を埋め込み、このハイパーリンクによって、複数の文書を、相互に連結できる仕組みである。インターネットを通じて構築されている世界規模のシステムである、www もハイパーテキストの一つである。
◆ ハイビジョン放送 : ハイビジョン放送は、高精細度テレビジョン(HDTV)放送の愛称である。日本においては、以前は、アナログ HDTV のことであったが、現在では、BS ディジタル放送を含む、一般的な名称となっている。
◆ バイフェイズ符号 : バイフェイズ符号は、マンチェスタ符号ともいい、1 ビットの符号の中央に立ち上がりまたは立下りを有し、この立ち上がりと立下りによって、1 と 0 とを識別する符号である。
◆ パイプ : パイプは、喫煙具のことでもあるが、ここでは、管のことである。管の意味で使用するときは、配管ともいう。配管は、パイプラインとも言うが、パイプラインと呼ぶときは、長距離のラインであることが多い。
◆ パイプオルガン : オルガンは、本来はパイプオルガンのことである。いわゆるオルガン(リードオルガン)とは異なり、多数のパイプに風を送って奏でる楽器であり、ピアノのような鍵盤を使って演奏する。その大きさは、設備と呼べる大きさである。なお、オルガンには、最近、電子オルガンもある。
◆ パイプライン : パイプラインは、マイクロプロセッサの高速化の手法の一つのことでもあるが、ここでは、配管のことである。ただし、パイプラインは、通常長距離輸送用の配管のことをいう場合が多い。
◆ ハイブリッド IC : ハイブリッド IC は、IC チップや、コンデンサ、抵抗などの素子を、一枚の基板に組み込んで作った IC のことである。IC 並みの寸法よりも大きいものは、モジュールという。
◆ ハイブリッド式生ごみ処理機 : ハイブリッド式生ごみ処理機は、乾燥式生ごみ処理機とバイオ式生ごみ処理機とを組み合わせたものである。すなわち、送風乾燥してから、バイオ処理を行う。
◆ ハイブリッド自動車 : ハイブリッド自動車は、ハイブリッドカーともいい、2 種類以上の動力源を有し、エネルギー効率や走行性能を高くした自動車である。通常は、ガソリンエンジン(またはディーゼルエンジン)と電気モータとを組み合わせている。ハイブリッド自動車は、油井から車両までの総合効率では、電気自動車や燃料電池自動車と同程度であり、新たなインフラが不要であるから、省エネと環境対策として、優れている。
◆ バイポーラ : バイポーラは、2 つの電極(または極性)という意味であるが、ここでは、バイポーラトランジスタのバイポーラである。バイポーラトランジスタは、p 形半導体と n 形半導体とを接合したもので、npn 形と pnp 形とがある。なお、バイポーラトランジスタのバイポーラは、キャリアが電子と正孔の 2 つであるとの意味である。FET は、キャリアが、電子か正孔のいずれか 1 つなので、ユニポーラトランジスタと呼ぶ。
◆ バイポーラオフセット : バイポーラオフセットは、DA コンバータにおける誤差の一種である。バイポーラオフセットは、DA コンバータの出力が両極性出力のとき、出力がゼロに対応すべき入力を与えたときの、実際の出力電圧のことである。
◆ バイポーラトランジスタ : バイポーラトランジスタは、p 形半導体と、n 形半導体とを接合したもので、エミッタ、ベース、コレクタと呼ばれる 3 つの端子を有する。単にトランジスタというときは、通常このバイポーラトランジスタのことである。p 形の両側を n 形で挟んだ npn 形と、n 形の両側を p 形で挟んだ pnp 形とがある。バイポーラトランジスタの基本動作は、ベース〜エミッタ間電流による、コレクタ〜エミッタ間電流の制御である。
◆ バイメタル : バイメタルは、熱膨張率が異なる 2 種の金属板を貼り合せたもので、温度が高くなると、膨張率が大きい方が伸びが大きいので、板が湾曲する。この原理を応用して、バイメタル式温度計や、温度コントローラが作られている。
◆ バイメタル式温度計 : バイメタル式温度計は、バイメタルを利用した温度計である。構造が簡単であり、指針式なので、指示が読み取りやすい。指針の回転角度を大きくするために、バイメタルを、らせん状に巻いてある。
◆ 背面投射形テレビ : 背面投射形テレビは、テレビの映像を、スクリーンに投射するテレビであって、スクリーンの背面から映像を投射するタイプである。
◆ ハイレベルデータリンクコントロール : ハイレベルデータリンクコントロールは、ハイレベル手順ともいい、通常 HDLC と略す。ハイレベルデータリンクコントロールは、データ通信における、標準的な通信方式(通信プロトコル)の一つである。従来使用されていた手順と比べ、信頼性の高い、優れたプロトコルである。ただし、現在では、HDLC をそのまま使うことは少ないが、HDLC をベースにしたプロトコルは、いろいろ使われいる。
◆ パイロットランプ : パイロットランプは、表示灯などともいい、何らかの状態を表示するランプである。最も一般的には、ある装置などが、動作しているか、否かを表示する。パイロットランプは、以前は、ネオンランプまたは白熱灯が、使われたが、現在では、LED が多くなっている。LED を使用すれば、形状の自由度が大きく、グラフや文字の表示も容易である。
◆ ハウジングサービス : ハウジングサービスは、コロケーションサービスともいい、通信事業者や、インターネットサービスプロバイダが行っているサービスである。ハウジングサービスは、顧客の通信機器やサーバを、自社の回線設備が整った施設内に設置するサービスである。
◆ バウンス : バウンスは、跳ね返ることであるが、ここでは接点のスイッチが、動作時に跳ね返って、オンオフを繰り返してしまう現象である。この現象のときは、チャタリングとも言う。バウンスがあっても差し支えない場合もあるが、たとえは、回数をカウントしているときは、誤動作となる。接点にバウンスがあっても、この誤動作を除去する回路を、バウンス防止回路(チャタリング防止回路、デバウンス回路)という。たとえば、RC フィルタとシュミットトリガを組み合わせた回路がある。デバウンス用の専用 IC もある。
◆ ハウリング : ハウリングは、スピーカーが、キーンという音を立てる現象である。マイクが拾った音がアンプで増幅され、その音がスピーカから出力される。この音を再びマイクが拾い、それをアンプが増幅するという、悪循環を起こすことが原因である。すなわち、正のフィードバックによる発振現象である。ハウリングを防止する、最も基本的な方法は、指向性の強いマイクとスピーカーを使用し、マイクが、スピーカーの音を拾わない場所に設置することである。
◆ ハッカー : ハッカーは、元々は、コンピュータに精通した人のことである。しかし、現在では、コンピュータ技術を悪用して、他人のコンピュータに侵入して、そのプログラムを改竄したり、データを盗んだりする人の意味に、用いられている。この意味に使用するときは、クラッカーとも言う。
◆ ハッキング : ハッキングは、たたき切るなどの意味もあるが、ここでは、コンピュータ技術を悪用して、他人のコンピュータに侵入して、そのプログラムを改竄したり、データを盗んだりすることである。
◆ バックアップ : バックアップは、スポーツで、他の選手の守備を後方でカバーすることなど、いろいろなバックアップがあるが、ここでは、信頼性の問題であって、装置を 2 重化して故障に備えたり、コンピュータのプログラムやデータの予備を作成したりすることである。
◆ 白金黒 : 白金黒は、白金の上に白金をメッキしたもので、表面が黒く見える。白金黒は、表面の凹凸が激しく、見かけの表面積に対して 実際の表面積は、1000 倍以上ある。触媒や電極などに用いる。ここでは、白金黒は、黒体として使用している。
◆ 白金式ストレーンゲージ : 白金式ストレーンゲージは、素子に白金を使用したストレーンゲージ(歪みゲージ)である。ストレーンゲージには、半導体ストレーンゲージもある。確からしさの点では白金式ストレーンゲージが勝り、感度は半導体ストレーンゲージの方が優れている。
◆ 白金測温抵抗体 : 白金測温抵抗体は、金属の電気抵抗が、温度によって変化することを利用した温度センサである。白金測温抵抗体の規格は、1989 年以前の旧 JIS(JPt100) と、以降の新 JIS(Pt100)とがある。白金測温抵抗体は、国際単位系(SI)の国際温度目盛の標準(約 14〜1235 K : ケルビン)にも使用されている。
◆ 白色 : 白色は、可視光線を 100 % 反したときの色である。ただし、真に 100 % 光を反射する物質は存在しないから、白色度が定義されている。白色度は、酸化マグネシウム標準白板の光の反射量を 100 % として、光の反射量の割合を示したものである。
◆ 白色ダイオード : 白色ダイオードは、白色発光ダイオードともいい、白色に発光するダイオードである。ただし、単一のダイオードによって白色ダイオードを作ることは、不可能であるため、(1) RGB の 3 つのダイオードを組み合わせるか、(2) 青色ダイオードと蛍光体とを使用して、青の光を蛍光体により黄色に変換して、元の光と合成する、 の何れかが用いられている。白色ダイオードが可能になったことによって、発光ダイオードの用途は、大幅に広くなった。
◆ 白色度 : 白色度は、白色の白さの程度を表す指標である。白色度は、酸化マグネシウム標準白板の光の反射量を 100 % として、光の反射量の割合を示したものである。
◆ 白熱電球 : 白熱電球は、通常、単に電球といい、カラス球内のフィラメント(抵抗体)に電流を流し、そのジュール熱によって高温にして発光させる、光源である。
◆ 白熱灯 : 白熱灯は、白熱電球ともいい、通常、単に電球という。カラス球内のフィラメント(抵抗体)に電流を流し、そのジュール熱によって高温にして発光させる、光源である。
◆ 白熱発光 : 白熱発光は、物質を高温に熱すると発光する原理を応用したもので、フィラメントを 2 千数百度にすると、可視光線がつくられる。白熱電球やハロゲン球はこの原理を利用したものである。
◆ バックライト(液晶の) : 液晶のバックライトは、液晶ディスプレイの裏面にある、光源である。液晶は、自ら発光しないので、外部光源が必要である。透過形液晶ディスプレイでは、光源を裏面に置いている。
◆ パッケージ : パッケージは、包装のことであるが、ここでは IC(集積回路)などのパッケージのことである。パッケージの役割は、外部環境からの保護、外部との電気的接続、放熱および実装性の向上である。従来からの最も一般的なパッケージは、トランジスタなどの素子では、缶状の金属に封入した TO パッケージ、IC では、プラスチックの箱形の側面に足のようにリードを出した DIP パッケージがある。現在では、高密度実装に適した表面実装形パッケージ(たとえば SOP、QFP)が多い。
◆ パケット : パケットは、データ通信において、長文の送信データを分割して送るために、分割したデータの一かたまり(フレーム)のことである。データをパケットに分割して送ることによって、途中の回線が占有されること無く、タイムシェアリングによって、効率よく通信することができる。
◆ パケット交換 : パケット交換は、送信するディジタルデータを、パケットに分割して送り、パケットに付けられているアドレスによって交換を行う交換方式である。電話の音声はアナログであるが、これをディジタル化して、パケット単位とし、パケット交換を適用することができる。パケット交換は、リアルタイムの保証が無いので、電子メールのような、時間の制約が厳しくない用途に適している。しかし、最近の技術開発によって、リアルタイム性が要求される電話についても、IP 電話は、パケット交換になっている。
◆ 発光 : 発光は、光を発することである。発光は、白熱発光と放射発光とに大別される。白熱発光は、発光体が、高温になったことによる発光である。放射発光には、エレクトロルミネセンスと電界発光の 2 種類がある。エレクトロルミネセンスは、たとえば蛍光灯における発光で、気体中の放電で、加速された自由電子が、気体の原子や分子に衝突することにより、放射される発光である。電界発光は、たとえば発光ダイオード(LED)の発光である。発光ダイオードに順方向電流を流すことによって発光する。
◆ 発光効率 : 発光効率は、光源の効率を表すもので、ランプ効率とも言う。発光効率は、単位電力あたりの全光束(lm/W ルーメン毎ワット)で表す。
◆ 発光体 : 発光体は、光を発する物体である。発光の しかた は、自ら光源となって発光するもの(白熱発光、放射発光)と、外部からの光を反射するもの、および、外部からの光を変換するもの(たとえば蛍光)とがある。
◆ 発光ダイオード : 発光ダイオードは、LED とも略し、順方向に電流を流したときに発光するダイオードである。紫外線から赤外線まで、広い領域で発光するものが得られる。白色ダイオードは、将来の、一般照明用として期待されている。
◆ バーコードリーダー : バーコードリーダーは、バーコードの読み取り機である。ペン形、ハンディスキャナ形などがある。バーコードは、白と黒との平行線を組み合わせたコードであり、商品の製造元、商品番号、価格などを表すのに、よく用いられている。従来は 1 次元のバーコードであったが、2 次元のバーコードもある。
◆ ハザード : ハザードは、危険のことであって、たとえばハザードランプは、非常点滅表示灯のことである。ここでは、ディジタル IC におけるハザードであって、たとえば、論理上はパルスが発生しないはずの回路において、IC の現実特性による遅延によって、有害なパルスが発生する現象がある。
◆ ハザード対策回路 : ハザードによって、有害なパルスが発生し得る回路において、ある回路を追加することによって、元の回路の論理を変えることなく、ハザードを防止することができるとき、その追加した回路を、ハザード対策回路という。
◆ 発散 : 発散は、飛び散ることであり、数学では、級数和や、積分の値が、無限大または不定になることである。ここでは、振動における発散であって、前記の数学の発散と同様な現象をいう。ただし、数学と異なり、変化範囲が有限であるから、発散は、非振動的な発散のときは、その有限の限界値にへばりつく。また振動的な発散のときは、振動の振幅が増大して、その限界値の振幅の持続振動になる。
◆ 発散振動 : 発散振動は、振動の振幅が増大し、振幅が無限大となる振動のことである。ただし、数学では、振幅は無限大になるが、現実の振動では、ある限界の振幅で頭打になる。
◆ 梯子形 DA コンバータ : 梯子形 DA コンバータは、ラダー抵抗形 DA コンバータなどともいい、DA コンバータの一種である。ラダー抵抗と呼ばれる抵抗ネットワークを有し、ラダー抵抗を切り替えて出力することによって、ディジタル〜アナログの変換を行う。
◆ 梯子フィーダ : 梯子フィーダは、テレビ用の電線で、テレビアンテナから、テレビ本体までの配線に使用する。ただし、最近は、テレビ用の同軸ケーブルを使用することが多い。
◆ 羽柴秀吉 : 羽柴秀吉は、後の豊臣秀吉である。はじめ日吉丸といい、木下藤吉郎を経て羽柴秀吉となる。ここでの物語りは、羽柴秀吉の時代である。
◆ パッシブ回路 : パッシブ回路は、受動回路ともいい、電源を持たない回路をいう。すなわち、抵抗、コンデンサ、インダクタだけでできた回路などのことである。これに対して、増幅器を含む回路を、アクティブ回路(能動回路)という。
◆ パッシブ スターカプラ : スターカプラは、光ファイバ伝送において、光ファイバの入力光を複数の出力光に分岐して送出する装置である。パッシブ スターカプラは、光スターカプラのうち、光を増幅することなく、光を送出するもをいう。
◆ パッシブフィルタ : パッシブフィルタは、フィルタの一分類であって、抵抗、コンデンサ、インダクタの いずれか 2 種類以上の素子からなり、増幅器などのアクティブな回路を含まないものを言う。
◆ パッシブ部品 : パッシブ部品は、抵抗、コンデンサ、インダクタなどだけからなる部品であって、増幅器などの、電源を必要とする部品では無いものを言う。
◆ 発車 : 発車は、車両が動き始めることである。ここでは、電車や列車が発車するときの錯覚について説明している。
◆ ハッシュ関数 : ハッシュ関数は、ドキュメントや数字などの文字の羅列を、一定長のデータに要約するための、関数・手順のことである。ハッシュ関数は、一方向関数であるので、生成データから原文を推定することは不可能である。通信回線を通してデータを送受信するとき、経路の両端でのデータのハッシュ関数を求め、これを比較すれば、データが通信途中で改ざんされていないことを確認することができる。このため、ハッシュ関数は、認証と完全性検査に使用されている。
◆ ハッシュ値 : ハッシュ値は、ハッシュ関数で生成した値のことである。通信回線を介してデータを送受信するとき、経路の両端でのハッシュ値を求めて、これを比較すれば、データが通信途中で改ざんされたかどうかを、チェックすることができる。ハッシュ関数は、不可逆な一方向関数を含むからである。通信の暗号化の補助、ユーザー認証、ディジタル署名などに応用されている。
◆ バージョンアップ : バージョンアップは、ソフトウェアなどを改訂すること、また、既存のものをより新しいものに置き換える作業のことである。(改訂の場合は)バージョンアップの規模によって、マイナーバージョンアップ、メジャーバージョンアップの二種類に分類できる。前者は小規模、後者は大規模な改訂をした際に用いる。
◆
発振 : 発振は、増幅器が、入力無しに、一定周波数と振幅の信号を出力し続ける現象である。発振が開始する条件は、(1) 1 倍よりも大きな正帰還が掛かり、(2) 360 度位相がずれた信号が入り、(3) 振動の種が存在することである。
発振が持続する条件は、(a) 正帰還の量が 1 倍であり、(b) 360 度位相がずれた信号が入り、(c) 既に振動が発生していることである。
◆ 発振回路 : 発振回路は、持続した交流を作る回路である。電波の放射や、ディジタル回路におけるクロック発生回路が、代表的な用途であり、それ以外にも電子回路の動作の基準となる重要な回路である。発振の原理は、帰還(フィードバック)形と弛張形とがある。帰還形は、増幅回路の出力の一部を入力に帰還させることによって、規則的な電圧の変動を生じさせるものである。帰還形の発振の例として、ハウリングがある。弛張形は、スイッチのオンオフのタイミングを制御することで断続した電気信号を生じさせる。弛張形の発振の例として、ししおどし がある。ししおどしは、竹筒に水を注いでゆき、内部の水の量が、ある一定値を超えると、竹筒が倒れ、内部の水が空になり、これを繰り返す。動作が持続するためには、竹筒を倒すタイミングが重要である。
◆ 発振器 : 発振器は、発振を起こさせる装置であり、機械的発振器と電気的発振器とがある。機械的発振器の代表に振子がある。以前、時計は振子式時計が多かった。同じく機械式時計の てんぷ も機械的発振器である。振子や てんぷ は、その振動数が一定であることを利用したものである。電気的発振器は、その発振波形から分けると、正弦波発振回路ととクロック発生回路(矩形波発振回路)とに分けられる。また、発振回路方式からは、インダクタとコンデンサによる LC 発振回路、抵抗とコンデンサによる RC 発振器がある。また、水晶を使用した高精度の水晶発振器、セラミクスを使用した、やや高精度のセラミック発振器がある。
◆ バス : バスは、浴室の浴槽や、乗合自動車のことでもあるが、ここでは、電子機器や通信における、共通の伝送路のことである。バスは、いろいろな面から分けることができる。まず、データが、1 回線のシリアル伝送用のバスと、複数回線のパラレル伝送用バスとに分けられる。コンピュータ内部のバスは、伝送速度が重視されるので、同時に複数ビットのデータを送ることができる、パラレルバスが多い。ただし、伝送速度が極めて速くなると、技術的に、シリアルバスが必要になる。長距離の伝送では、経済性の点から、ほとんどがシリアルバスである。コンピュータなどのパラレルバスでは、データを送るデータバス、アドレスを指定するアドレスバス、および制御信号を載せるコントロールバスからなり、一定のフォーマット(配列)で送られる。シリアルバスにおいては、これらのフォーマットは、時間的に逐次送られる。
◆ パスカルの原理 : パスカルの原理は、一定の容器内に液体を満たし、ある面に圧力を掛けたとき、その内部のあらゆる部分に、等しい強さで作用する、という原理である。ただし、重力の影響は無視するものとする。
◆ パスコン : パスコンは、バイパスコンデンサの略であるが、多くの場合、フルネームで呼ばずに、パスコンと言う。パスコンは、電子機器の DC 電源電圧の高周波の変動を抑える目的で設置する、コンデンサである。
◆ バスパワー方式 USB ハブ : USB インターフェースは、パソコンインターフェースの代表的なインターフェースである。バスパワー方式 USB ハブは、USB のハブの一種であって、USB の信号配線を、ハブや、ハブに接続されているデバイスの電源供給に兼用する方式である。ただし、マウス、テンキーボードなどの、消費電流が比較的少ないデバイスに限定される。これに対して、セルフパワー方式 USB ハブは、ハブに AC アダプタが付属しているので、十分な電源供給能力がある。
◆ バスレフ形スピーーカー : バスレフ形スピーカーは、スピーカーの一種であって、バス・レフレックス形を略したものであって、位相反転形とも言う。本来スピーカーボックスは、その前面と後面とが、音響的に、完全に区切られている必要がある。しかし、密閉形にすると、ボックスの共鳴の影響を避けるためには、その大きさを非常に大きくしなければならない。密閉する代わりに、ボックスを小さくし、背圧を利用して低音を増強したのが、バスレフ形である。バスレフ形では、ボックスの一部に穴を開け、スピーカーユニットの背面から出た音の位相を反転させて、この穴から出す。このため、この穴から出た低音と、スピーカーの前面から出た音とが同位相となり、低音の音域が増強される。
◆ パスワード : パスワードは、元々は、敵味方を識別するための合言葉(たとえば「開けゴマ」)のことである。現在では、コンピュータにおいて、操作者が特定のユーザーであることを確認するための数文字の英数字(一部の記号を含む)を指すことが多い。通常は、ユーザー ID(それぞれのアプリケーションにおいて そのユーザーであることを識別する文字列) と対になって用いられ、そのユーザー ID のパスワードと、操作者が入力したパスワードとが一致していることで、操作者をそのユーザー ID の正規の持主であると確認する。
◆ パソコン : パソコンは、パーソナルコンピュータの略であって、PC ともいい、元々は、個人用の低価格のコンピュータのことであるが、現在では、PC AT 互換機を指すことが多い。
◆ パソコンインターフェース : パソコンインターフェースは、パソコン本体と、その周辺機器とのインターフェースのことである。マウス/キーボード用の PS2、ディスプレイ用の D-Sub、RS-232C用、イーサネット用の IEEE-802.3、USB 用、音声アナログ入出力用などがある。
◆ パソコンネットワーク : パソコンネットワークは、複数のパソコンを、ケーブルや無線などで接続したネットワークである。現在では、パソコンの性能が向上しているので、大規模、高性能なコンピュータネットワークにも、パソコンネットワークが使用されるようになった。距離的に小規模なパソコンネットワークには USB が、中規模なパソコンネットワークには LAN が利用されている。インターネットを利用すれば、簡単に世界規模のネットワークに、参加したり、構築したりすることができる。
◆ パソコン本体 : パソコン本体は、CPU などのパソコンの主要部分を収容したボックスである。パソコンは、ハードウェア上は、このパソコン本体と、表示を行うディスプレイ、入力を行うキーボード、マウス、印刷を行うプリンタ、およびその他の周辺機器で構成される。
◆ パソコン本体内蔵ハードディスク : パソコン本体内蔵ハードディスクは、パソコン本体に内蔵されているハードディスクである。シンクライアントと呼ばれる、ハードディスクを持たないパソコンもあるが、それを除いては、ほとんどのパソコンは、補助記憶装置としてハードディスクを内蔵している。
◆ パーソナルコンピュータ : パーソナルコンピュータは、パソコンとも略し、PC とも言う。パーソナルコンピュータは、元々は、その名の示すように、個人用の低価格のコンピュータのことである。現在では、PC AT 互換機を意味することが多い。
◆ バタワース : バタワースは、マレーシアの観光地ペナン島の対岸にある町の名前でもあるが、ここでは、2 次ローパスフィルタの代表的なフィルタである、バタワースフィルタのことである。2 次ローパスフィルタには、各種のものがあり、その特性が異なるので、用途によって使い分ける。バタワースフィルタは、通過域の周波数特性が、がフラットであることが特徴であるが、過渡応答には、オーバーシュートやリンギングがある。オーバーシュートやリンギングを無くすのには、ベッセルフィルタを使用する。
◆ パターン(プリント配線基板の) : パターンは、型、様式、図形、型紙などの意味もあるが、ここでは、プリント配線基板の配線パターンのことである。パターンは、プリント配線基板上に、銅箔で作られる。まず、アートワークによって、原画を作成し、それを写真にとってフィルム版を作り、銅箔を張った基板を、フィルム版で露光し、現像、エッチングして、パターンを作成する。さらに、基板の穴あけ加工、メッキ仕上げ、切断加工して、プリント配線基板に仕上げる。
◆ パターン(一般用語としての) : 一般用語としてのパターンは、型、様式、図形、模様などの意味である。
◆ 破断 : 破断は、引きちぎれることであるが、ここでは引っ張り試験において、試験片が、引きちぎれることである。
◆ バッチ OS : バッチとは、一定期間または一定量の仕事を、まとめて一括して行う方式のことである。これに対して、仕事を行う必要が生じたとき、その都度仕事を実行するやり方を、リアルタイムという。バッチ OS は、コンピュータのオペレーティングシステムの一種であって、たとえば、ウィンドウズ XP のような、バッチ処理を行う、オペレーティングシステムである。これに対して、TSS OS は、仕事を実行する必要が生じたときに、その時点で仕事を実行させる OS である。
◆
バッチプロセス : プロセスは、工程のことであり、バッチプロセスは、バッチ処理を行う、工程である。ここでは、プロセスは、化学プラントのプロセスことであり、バッチプロセスは、バッチ処理を行う化学プラントのプロセスである。バッチ処理とは、一定量の原料を、逐次処理して、製品に仕上げる処理方式である。
バッチプロセスは、反応装置を例に取れば、反応装置の中に原料を入れ、その反応装置の中で、いろいろな工程の処理を行う。たとえば、原料を混合し、予熱を行い、所定温度に達したら、反応を開始して、製品を作り、製品を冷却して、できた製品を取り出す。
バッチ処理を行うバッチプロセスに対する処理方式に、連続プロセスがある。連続プロセスでは、各処理に対応する装置があって、原料は、各装置の中を流れながら、それぞれの装置の中で、それぞれの処理が行われる。そして、最終工程の出口では、製品ができ上がっている。バッチプロセスは、多種少量生産に適し、連続プロセスは少種大量生産に向いている。
◆ バーチャルショート : バーチャルショートは、仮想短絡、イマジナリショートともいう。バーチャルショートは、正常に動作してるオペアンプにおいて、その + 側入力と − 側入力との関係を示す用語である。この両入力は、互いに、ハイインピーダンスであり、その間には、電流は流れない。しかし両者は 実用上 同電位である。すなわち、あたかもショート(短絡)しているかのように見える。この状態を、バーチャルショートという。
◆ バーチャルショップ : バーチャルショップは、インターネット上に開設された商店である。すなわち、ホームページ上に商品情報を提供し、商品の通信販売を行うことである。バーチャルショップを複数まとめて掲載しているものを、バーチャルモールという。バーチャルモールは、インターネット上の商店街である。バーチャルモールは、モール毎に、その特色がある。総合的に品揃えおこなうもの、専門分野に特化したもの、地域の特産物を扱うものなどがある。
◆ バーチャルプライベートネットワーク : バーチャルプライベートネットワークは、VPN と略し、インターネットなどの、公衆のネットワーク上に構築された、専用(プライベート)のネットワークであって、仮想的に専用線のように利用することができる。
◆ バーチャルホスト : バーチャルホストは、1 台のウェブサーバで、複数のドメイン名のウェブサイトを運用することである。1 台のサーバに、複数の IP アドレスを割り当てたり、1 つの IP アドレスに複数のドメイン名を割り当てることによって、複数のウェブサイトを同時に運用することができる。
◆ 波長 : 波長は、空間を伝わる波において、一つの波の長さ(波の頂上と頂上との長さ)のことである。光を含む電磁波は、真空中において、波長をλ(km)、周波数をf(Hz) とすれば、 λ = 300,000 km / f である。
◆ 波長分散 : 波長分散は、波長が異なる光が、光ファイバを通過するとき、波長によって光の速度が異なるために、光ファイバに同時に入射した光が、その出口で到着時刻が異なる現象である。この現象を避けるために、低損失で、かつ波長分散がゼロであるゼロ分散光ファイバがある。ただし、このゼロ分散光ファイバにも問題があり、伝送容量が低くなる。このため、実際には、ゼロ分散シフト光ファイバを使用する。
◆ パッチを当てる : パッチは、股引(ももひき)の意味もあるが、ここでは、あて布の意味であり、さらに、それと同様な意味で、完成したコンピュータプログラムの一部を修正すること、または、修正を行うために変更点のみを抜き出して列挙したファイルのことである。パッチを当てるとは、上記の作業を行うことである。
◆ 発電 : 発電は、電気を作ることであり、水力や火力などのエネルギーを電気エネルギに変換することである。日本では、原子力発電を含む火力発電が主で、水力発電もある。また、最近、新エネルギーと呼ばれる、太陽光発電、風力発電、廃棄物発電、バイオマス発電、天然ガスコジェネレーション、燃料電池などがある。
◆ 発電機 : 発電機は、ジェネレータとも呼ばれ、電磁誘導の法則を利用して、機械的エネルギから電気エネルギを得る機械である。
◆ 発電効率(燃料電池の) : 発電効率は、発電に使用するエネルギ量に対する得られた電気エネルギの比率である。なお、エネルギ効率を評価する場合、発電効率だけでなく、熱エネルギなどの、同時に得られるエネルギを含めた、総合的な効率も、重要である。燃料電池の発電効率は、他のエネルギ源よりも効率が高いことが、特徴である。
◆ 発電所 : 発電所は、現在では、石油や天然ガスを使った、火力発電所が主体である。その他、原子力を使用した火力発電所である原子力発電所、石炭を燃料とする火力発電所、水の力を使った水力発電所、風を利用した風力発電所などがある。
◆ 発動機 : 発動機は、原動機、エンジンともいい、主に石油燃料を燃やして発生する熱 エネルギーを動力に変換する装置である。発動機は、内燃機関と外燃機関とに分けられる。内燃機関には、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、水素燃料エンジン、レシプロエンジン、ロータリエンジン、ガスタービンエンジン、ロケットがある。外燃機関は、蒸気機関、蒸気タービン、スターリングエンジン、原子力エンジン(蒸気タービンを使用しないもの)がある。
◆
発熱 : 発熱は、体温が高くなるとの意味もあるが、ここでは、熱を発生することである。熱は、熱エネルギとほぼ同義であり、熱は、高温のものから低温のものに流れる。逆の方向に流れることは無い。発熱とは、他の形態のエネルギが、熱エネルギに変換されることであり、この意味では、発生するのではない。
たとえば、発熱には、導体に電流を流すことによる発熱がある、これをジュール熱と言い、電気エネルギが熱エネルギに変換されることでる。その他、発熱の代表的なものに、仕事が熱に変換される摩擦熱がある。また、物質が変化するときには、熱の発生または吸収がある。
たとえば、C(黒鉛) + O2(酸素) → CO2(炭酸ガス) における反応熱がある。この反応では、反応物の持つエネルギの総和は、生成物のエネルギの総和よりも小さいので、エネルギー保存の法則によって、その差が、熱として放出される。これが、反応熱である。このように熱が発生する反応を、発熱反応という。逆に、熱を吸収する反応もある。これを吸熱反応と呼ぶ。
◆ バッテリ : バッテリは、野球で、投手と捕手のことでもあるが、ここでは、電池のことである。ただし、バッテリは、蓄電池、すなわち、再充電可能な 2 次電池のことを指す場合が多い。
◆ 波動 : 波動は、一部の人が、自然界に存在すると主張している、科学的な証明が無い、仮定上のエネルギーのようなもの などのことを指すこともあるが、ここでは、物理学上の波動であり、波と同義のものである。ただし、波と言うと、通常は水面の波、すなわち横波のことであるが、縦波を含む、広義の波である。波は、伝わってゆくが、物体そのものが移動するのでは無く、物体は、基準の位置を中心として振動しているだけである。代表的な波動に、水面のほか、空気の波である音波、光や電波を含む電磁波がある。
◆ ハード : ハードは、ものが堅いこと、または仕事や運動などがきびしいことであるが、ここでは、ハードウェアの略称であって、金物と訳し、ソフトウェア(コンピュータのプログラムなど)に対する言葉である。
◆ ハードディスク : ハードディスクは、コンピュータの代表的な外部記憶装置であって、HDD と略記する。磁性体を塗布したアルミニウムやガラスのディスク(円盤)に、磁気ヘッドを使ってデータを読み書きする。パソコンでは、シンクライアントと呼ばれるものを除いて、多くのパソコンは、ハードディスクを内蔵している。
◆ ハードウェア : ハードウェアは、金物と訳し、機械装置のことであるが、とくに、コンピュータの場合に多く使われる言葉である。ハードウェアに対するのが、ソフトウェアであって、ソフトウェアは、狭義にはコンピュータのプログラムのことであり、広義には、コンピュータが取り扱うプログラム以外のデータを含めてソフトウェアという。
◆ ハーネス : ハーネスは、ワイヤハーネスの略であって、束線とも言う。元々は、自動車に必要な配線をコンパクトに束ねたものである。自動車以外のものであっても、同様なものは、ハーネスということがある。単に電線だけでなく、コネクタなどを装着して組み上げたものである。最近は、自動車の電装が進み、配線量が多くなっているので、ハーネスに代わって LAN を使用することが多くなっている。
◆ ばねばかり : ばねばかりは、ばね に物体を吊るし、ばねの伸びから物体の重量を求める、はかりである。ばねばかりは、フックの法則を利用している。すなわち、ばねは、その弾性限界内では、加えられた力と歪み(伸びまたは縮み)の量が比例する。したがって、ばねの伸び量は、物体の重量を表す。
◆ ハブ(LAN の) : LAN のハブは、スター形またはトリー形の LAN の集線装置である。スター形またはトリー形の LAN においては、各ノードは、ハブを介して接続され、ハブを介して交信する。
◆ ハブ(USB の) : USB のハブは、多数の USB 機器を接続するために、USB ケーブルを分岐、中継するのに使用する機器のことである。USB ハブには、バスパワー方式 USB ハブとセルフパワー方式 USB ハブとがある。バスパワー方式 USB ハブは、USB の信号配線を、ハブやハブに接続されているデバイスの電源供給に兼用する方式である。このため、接続できるデバイスは、消費電流が少ない、マウスやテンキーなどに限定される。セルフパワー方式 USB ハブは、ハブに AC アダプタが付属しているので、十分な電源供給能力がある。
◆ バッファ(オペアンプの) : オペアンプのバッファは、増幅率が 1 に固定された非反転増幅器である。バッファを設置することによって、その出力インピーダンスを下げる効果があり、また下流側のノイズが上流側に伝わることを阻止する。
◆ バッファ(ディジタル IC の) : ディジタル IC のバッファは、ディジタル回路において、駆動能力が不足するときに、駆動能力を増強するために挿入する素子である。
◆ バッファ(メモリの) : バッファは、緩衝器と訳し、何らかの意味で緩衝を行うためのものである。たとえば、列車の緩衝器は、衝突の衝撃を和らげるためのものである。ここでは、メモリ(記憶装置)のバッファであり、入力や処理速度に、ばらつきがあるとき、その影響を緩和して、処理が間に合わなくなることを防ぐためのものである。
◆ バッファメモリ : バッファメモリは、メモリの一種であって、データを一時的に収容して、入力や処理速度に、ばらつきがあるとき、その影響を緩和して、処理が間に合わなくなることを防ぐためのものである。バッファメモリは、RAM の一部を利用することもできるが、専用の FIFO などを使用することもある。
◆ 歯ブラシ : 歯ブラシは、歯を磨くための小さいブラシである。通常、歯磨き粉または、練り歯磨きをつけて磨く。歯磨きはつけないほうが良いとも言われているが、虫歯の予防に効果があるフッ素などが含まれているので、使用した方が良い。ブラシの部分を電動で振動または回転させる電動歯ブラシもある。
◆ バーベキューコンロ : バーベキューコンロは、バーベキュー用の野外で使用する、木炭を燃料とするコンロである。鉄板焼きと、網焼きの両方ができる。LP ガス用のものもある。
◆ 歯磨き : 歯磨きは、歯を磨いて清潔にすること、または、歯を磨くときに歯につけるもので、ここでは、後者の意味である。歯磨きには、粉、ねり、半ねりなどがある。炭酸カルシウム、燐酸カルシウムを主成分とし、これに香料、甘味料、ゼオライトなどを添加してある。
◆ 速さ : 速さは、広義には、ある変数が、一定時間あたり どれだけ変化したかを示す量である。通常は、速さは、一定時間当たりに進む距離(スカラー量)のことである。この場合は、スピードともいう。なお、一定時間当たりに進む距離をベクトルで表したときは、速度という。ただし、スカラー、ベクトルの両方を合わせたものを、速さと呼ぶこともある。
◆ はやぶさ : はやぶさは、旧日本陸軍の戦闘機の名称でもあるが、一般には、鳥の一種であって、はやぶさ科の鳥である。ここでは、はやぶさと名付けられた、小惑星探査用の宇宙ロケットのことである。
◆ 腹(定在波の) : 定在波は、定常波ともいい、元の波(進行波)と、壁などで反射した波(反射波)とが、互いに干渉し合うことによって、進行しないでその場に留まっているように見える波のことである。その結果として、ある決まった位置に、振幅が大きいところ(腹)と、振幅がゼロのところ(節)とが生じる。たとえば、弦の振動においては、その基本は、両端が節となり、中央が腹である。
◆ バラストレス水銀ランプ : バラストレス水銀ランプは、水銀ランプの一種であって、安定器が不要で、点灯直後から、十分な明るさが得られるランプである。
◆ パラレル伝送 : パラレル伝送は、並列伝送ともいい、データ伝送における、伝送方式の一つであって、複数の電線を使用して、複数ビットの信号を同時に送る方式のことである。これに対して、1 回線の電線で、1 ビットづつ信号を逐次送る方式を、シリアル伝送(直列伝送)という。
◆ バラン : バランは、コモンモードチョークなどともいい、コモンモードノイズを阻止するフィルタである。ノーマルモード 信号にに対しては、磁束を打ち消すように働くので、インピーダンスは、原理的にはゼロである。
◆ バリアフリー : バリアフリーは、障害者や高齢者などの社会生活弱者が、社会生活に参加する上で、生活の支障となる物理的な障碍や精神的な障壁を取り除くための施設、またた取り除いた状態のことを言う。道路を例に取れば、車椅子の通行を妨げる段差の解消や、視覚障害者のための点字ブロックなどがある。
◆ 馬力 : 馬力は、馬が荷物を引く力のことであるが、荷物を積んで運ぶ馬車のことも言う。また、馬力は、能力、体力のことでもあるが、ここでは動力の単位のことである。元々は、馬一頭の持つ力のことであるが、現在では、ヤードポンド法に基づく英馬力、メートル法に基づく仏馬力、その他のものがある。1 英馬力(hp) = 0.7457 kw 、1 仏馬力(ps) = 0.7355 kw である。日本の車やバイクは、ps(仏馬力)を使うことが多い。
◆ バリキャップ : バリキャップは、可変容量ダイオードともいい、ダイオードに掛ける逆方向電圧の大きさを変えることによって、ダイオードの持つキャパシタンスを変えることができる。ダイオードは、逆方向電圧を変えることによって、空乏層の幅を変えることができる。空乏層は、絶縁体であるから、コンデンサを形成し、空乏層の幅を変えることは、そのキャパシタンスを変えることになるからである。
◆ 鍼灸マッサージ : 鍼灸マッサージは、はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師の国家資格が必要な職種である。海外で働くためには、その国での資格を取らなければならない。鍼(はり)は、ごく細い金属製の針を、体にある つぼ に刺す療法、灸(きゅう)は、蓬(よもぎ)から作った もぐさ をひねって円錐形にし、それを体の皮膚面に立てて線香で火をつけ、熱刺激を与える療法で、神経痛、リウマチなどに効果がある。マッサージは、さする、押す、揉む、叩くなどにより、肩こりなどに効果がある。
◆ バリコン : バリコンは、バリアブルコンデンサの略であるが、ほとんどバリコンと呼び、フルネームを使うことは少ない。シャフトを回転させることによって、キャパシタンスの値を可変にできるコンデンサである。その構造から、エアバリコンとポリバリコンの 2 種類がある。エアバリコンは、固定側と可動側の金属羽が、空気を介して向き合った構造であるが、現在では、ほとんど使用されていない。ポリバリコンは、2 種類の羽の間にフィルムが挟まっているもので、エアバリコンよりも、小形で大容量のものが可能である。携帯形ラジオの同調用などに使われている。
◆ はり師 : はり師は、はり師国家試験に合格して、鍼(はり)を施術する者を言う。鍼は、ごく細い金属製の針を、体にある つぼ に刺す療法である。
◆ バリスタ : バリスタは、2 つの電極をもつ電子部品であって、両端子間の電圧が低いときは、電気抵抗が高く、ある電圧以上になると、急激に電気抵抗が低くなる性質を有する。この性質を利用して、IC などを、サージ(高電圧)から保護する用途に用いられている。このため、サージアブゾーバとも言う。バリスタは、非線形抵抗特性を持つ半導体 セラミクスを 2 枚の電極で挟んだものである。
◆ パリティ : パリティは、同等、同量、同一などの意味であるが、ここでは、伝送誤り制御用の、チェックコードの一種のことである。パリティは、その対象となるデータ(ビット列)に 1 ビットのチェックコードを付加する。チェックコードを含むビット列において、1 であるビットの数が、偶数であるようにチェックコードの 0/1 を決めるものを、偶数パリティ、奇数になるようにするのを 奇数パリティと呼ぶ。送信側で、データにパリティビットを付加して送信し、受信側でパリティをチェックして、その結果が正しければ、そのデータを受け入れ、間違っているときは、そのデータを捨てる。データを捨てたときは、再送制御によって、そのデータを再送してもらう。
◆ パリティチェック : パリティチェックは、伝送誤り制御における、チェック方式の一つであって、対象となるデータ(ビット列)に、1 ビットのチェックコードを付加して送り、このデータを受け取ったものが、このチェックコードを検査して、正しければ、このデータを受け入れ、正しくなければ、そのデータを捨てることである。
◆ バルクシステム(LP ガスの) : バルクとは、バラ積みの荷物のことである。LP ガスのバルクシステムは、従来の LP ガスボンベによる、LP ガス供給方式に代わる、新しい LP ガスの供給システムである。一般住宅、集合住宅、業務用消費者などに、バルク貯槽を設置し、バルクローリーから、ホースによって、直接 LP ガスを充填する方式である。
◆ パルス : パルスは、脈拍のことであるが、急激に立ち上がり、ごく短い継続時間で、立ち下が波形のこともパルスという。ここでは、後者の意味である。
◆ パルス周波数信号 : パルス周波数信号は、パルスの周波数を信号として使用することである。一般のコード信号は、伝送誤りがあったとき、その上位のビットが誤ると、極めて大きな誤りとなる。これに対して、パルス周波数信号における、ビット誤りは、常に最下位の誤りに過ぎない。
◆ パルス数 : パルス数は、パルスの数である。パルス周波数信号などの、パルス数をベースとする信号は、ノイズに強いことが特徴である。一般のコード信号は、伝送誤りがあったとき、その上位のビットが誤ると、極めて大きな誤りとなる。これに対して、パルス数における伝送誤りは、最下位の誤りに帰着される。ただし、パルス数で表すと、その数に比例して時間が掛かるから、大きな数の表現には適しない。
◆ パルス速度 : パルス速度は、単位時間当たりの、パルスの数である。その単位は、Hz(へルツ SI 単位 : 国際単位系) である。
◆ パルス伝達関数 : パルス伝達関数は、サンプリング系における伝達関数である。すなわち、連続系における伝達関数の考え方を、サンプリング系に拡張したものである。ディジタル制御は、アナログ制御をディジタル制御に拡張したものであるが、理論的には、アナログの連続関数を、時間的に非連続化した、サンプリング系として取り扱うことに帰着される。ディジタ化は、変数の数値も非連続にすることであるが、実用上は、十分に細かくするので、変数値については、連続として取り扱って差し支えない。
◆ パルス波形 : パルス波形とは、急激に立ち上がり、ごく短い時間継続して、たち下がる波形のことである。
◆ パルス幅(パルス波形の) : パルス波形のパルス幅は、パルスの底部とパルスの頂部との中間 50 % の高さにおける幅で定義される。ただし、底部と頂部とは、パルスが、ほぼ水平になっている部分のことである。
◆ パルス幅制御 : パルス幅制御は、パルスの幅を制御することでもあるが、ここでは、パルス周波数が一定であるとの条件で、パルスの幅、すなわち、パルスのデューティーを操作変数とする制御のことである。
◆ パルスモータ : パルスモータは、ステッピングモータなどもいい、モータの回転角度が、モータに加わるパルス数に比例するモータである。フィードバック制御無しの簡単な回路で、正確な位置決めができることが、特徴である。
◆ パルス列信号 : パルス列信号は、入力信号の大きさに比例したパルス速度で パルスが出力される信号である。このパルス列信号を積算(積分)すれば、積算量が得られる。また、パルス速度を求めれば、瞬間量が得られる。
◆ バルブ : バルブは、(1) BULB : 球根、電球、真空管など、球形のものをいう。(2) VALVE : 液体や気体などの流体を通したり、止めたり、制御したりするため、通路を開閉することができる、可動機構を持つ機器のことである。ここでは、この意味のバルブである。この意味のときは、弁とも言う。バルブには、2 つの用途がある。一つは、電気のスイッチに対応するもので、オンまたはオフする用途に使用する。代表的な機種が、ゲートバルブ(仕切り弁)である。も一つが、流量を制御する用途で、代表的な機種がグローブバルブ(球形弁)である。また、自動制御用の弁に、調節弁がある。
◆ パレート図 : パレート図は、累積度数分布図ともいい、項目の要因を、棒グラフの形で、その大きさの順に、項目別に層別にして並べ、かつ、その累積度数分布を示した図である。
◆ パレートの法則 : パレートの法則は、80:20 の法則ともいい、経済活動において、全体の数値の大部分(約 80%)は、全体を構成するうちの一部分(約 20%)の要素が生み出しているという説である。法則と呼んでいるが、本来の意味の法則ではなく、経験則である。具体例に、「商品の売上高の 80% は、全商品の銘柄の 20% で生み出している」がある。
◆ ハロゲン : ハロゲンは、元素の周期律表で、第 17 族に属する元素であって、フッ素(原子番号 9)、塩素(原子番号 17)、臭素(原子番号 35)、ヨウ素(原子番号 53)、アスタチン(原子番号 85)がある。フッ素、塩素、臭素、ヨウ素は、性質がよく似ており、これをハロゲンと呼ぶ。
◆ ハロゲン球 : ハロゲン球は、白熱電球と同様な、フィラメント発光の電球である。管内にハロゲン 元素を封入してあり、この働き(ハロゲンサイクル)によって、使用中の明るさや色温度の変化などが、ほとんど無く長寿命(白熱電球の 2〜4 倍)である。
◆ ハロゲンサイクル : ハロゲンサイクルは、ハロゲン球において、行われている繰り返し現象であって、この現象によって、使用中の明るさや色温度の変化などが、ほとんど無く長寿命(白熱電球の 2〜4 倍)である。
◆ ハロゲンヒーター : ハロゲンヒーターは、ハロゲンランプ(赤外線電球)を熱源とする電気ストーブである。遠赤外線の放射による暖房なので、スイッチを入れると、数秒で、すぐに暖かになる。反面、部屋全体を暖めるには時間が掛かる。
◆ パワー : パワーは、権力、軍事力などのことでもあるが、ここでは、人や機械が有する物を動かす力のことである。機械が出すパワーは出力とも言う。パワーを、この意味で使用するときは、動力とも言い、単位は、W(ワット)である。1 W = 1 J(ジュール)/s(秒) である。
◆ パワー MOS : パワー MOS は、パワー MOS FET の略であって、電力用に使用する MOS FET である。MOS FET は、ゲートの絶縁に酸化膜を使用した FET(電界効果トランジスタ)である。ゲート〜ソース間電圧で大電流を制御できるので、パワートランジスタ(バイポーラトランジスタ)に比べて駆動回路が簡単である。また、低圧用の場合、飽和領域でのドレイン〜ソース間抵抗が非常に小さい(数 m 〜数 Ω)ので、パワートランジスタよりも損失が小さい。
◆ パワーエレクトロニクス : パワーエレクトロニクスは、次に示す 3 つの分野が、サイリスタを中心とする半導体技術の進歩発展により融合した総合的な技術分野である。(1) 電力の開閉・変換などを行う電力工学の分野。(2) 情報処理、伝送、検出などを行う電子工学の分野。(3) 電気工学の もう一つの柱である制御の分野。
◆ パワオン : パワオンは、機器の電源を投入することである。ここでは、電子機器のパワオン時の問題について解説している。
◆ パワオンリセット : パワオンリセットは、電子回路において、最初に、その電源を投入したときに行うリセット操作である。電子回路のフリップフロップは、単に電源を投入した場合には、そのフリップフロップが、セット状態であるか、リセット状態であるかが、不定である。しかし、回路の動作開始時の初期状態は、ある一定の状態であって欲しい。通常は、全てのフリップフロップが、リセット状態であるように、回路を作っておく。これをパワオンリセットという。
◆ パワー素子 : パワー素子とは、サイリスタや、パワー MOS などの、電力用の電子素子のことである。パワー素子は、大きな電力を取り扱うので、高電圧、および/または、大電流を取り扱うことになる。素子の消費電力は素子における電圧降下と、素子を流れる電流との積になる。この意味で、飽和電圧の低い素子が有利である。また、スイッチング動作では、オン時は、電流は大きいが、電圧降下が小さく、オフ時は、素子に掛かる電圧は大きいが電流はほぼゼロである。オンからオフへ、オフからオンへのトランジェント時は、損失のパワーは大きいが、継続時間が短い。この意味でスイッチング動作が、有利である。高速な素子は、トランジェントな期間が短いので、損失を小さくすることができる。
◆ パワーマルチプロセッシング方式 : パワーマルチプロセッシング方式は、無停電電源装置(UPS)における、AC 電源の給電方式の一つである。パワーマルチプロセッシング方式は、高効率常時インバータ方式ともいい、常に正弦波を出力し、瞬断無しの切り替えを行う方式である。
◆ 半 2 重伝送 : 半 2 重伝送は、データ伝送における、伝送方式の一つであって、1 回線で双方向の伝送を行う方式である。半 2 重伝送では、双方向ではあるが、伝送は、交互に行い、同時に双方から送信することは無い。これに対して、全 2 重伝送は、論理的に 2 回線で通信を行い、同時に双方向に送信することが可能な方式である。
◆ 半間接照明 : 直接照明は、光源からの光を、照明の対象に、直接当てる照明である。これに対して、間接照明は、光を床、天井面、壁などに当て、その反射光で、対象物を照らす方式である。半間接照明は、この中間で、直接光が 10〜40 % のものをいう。なお、直接光が、10 % 以下のものは、間接照明である。
◆ 番号ポータビリティ : 番号ポータビリティは、ここでは携帯電話の電話番号のポータビリティ(可搬性)のことである。携帯電話の電話番号は、現在、その上位の桁が、事業者に割り当てられている。これを、ユーザーが、事業者を変更しても、元の番号をそのまま使い続けることができるように、しようというのが、番号ポータビリティである。
◆ 反射 : 反射は、医学で、意識や意思とは無関係に、一定の刺激に対して一定の反応をを示すこと などでもあるが、ここでは、物理的な反射である。音、光、電気などの波(波動)が、均質でない境界面(光であれば、屈折率が異なる)において、はね返る現象である。このとき、通常は、一部分は透過し、一部分が反射する。このとき、反射角は入射角に等しい。これを、反射の法則という。
◆ 反射(アナログ回路における) : アナログ 回路における反射は、ディジタル回路と同様に、リンギングを発生させる。またさらに、定在波(定常波)を発生させる。一般の波は、進むように見える。これを、進行波と言う。定在波は、波がその両端で反射して、入射波と反射波とが干渉し合うことによって発生する現象である。たとえば、両端を固定された弦の振動は、定在波である。
◆ 反射(リンギングにおける) : 電線の端における反射は、リンギングを引き起こす。リンギングは、ベルなどが鳴ることや、ディスプレイにおいて文字がにじんで表示されることなどでもあるが、ここでは、信号が電線の両端で反射し、その結果として発生する電気振動のことである。リンギングの多くは、ドライバ/レシーバ系において、ドライバ側のインピーダンスが低く、レシーバ側のインピーダンスが高いときに発生する。また、ドライバが伝送路の中間にあって、電線の両端のインピーダンスが高いときにも発生する。リンギングの発生を防止する、最も良い方法は、電線の少なくとも片側に、終端抵抗を挿入して終端し、反射を抑えることである。
◆ 反射率 : 反射率は、反射面において、入射したものが、反射される割合である。反射率 100 % は入射したものが全て反射され、反射率 0 % は、全く反射されないことである。ここでは、光の反射率である。
◆ 半正弦波 : 半正弦波は、正弦波形の、どちらか一方の極性をもつ、1/2 周期分の波形である。トランジェント波形の代表的な波形の一つであり、各種の試験のテスト入力波形として用いられている。
◆ 搬送波 : 搬送波は、キャリアともいい、変調において、伝送すべき信号を運ぶ波のことである。電波で信号を送るときは、電波を搬送波にしなければならないので、変調は必須である。有線のときは、変調は必須ではなく、信号をそのまま送るベースバンド方式もある。しかし、有線においても、変調することによって、耐ノイズ性を高くするなどの効果がある。
◆ はんだ付け : はんだ付けは、接合したい母材(通常は部品とプリントパターン)を接合(電気的および機械的に接続)する最も普通の方法である。はんだは、一般に、錫 60%、鉛 40% の やに(活性化ロジン)入りが、使用される。ただし、鉛は毒性があるため、最近は鉛を含まない、無鉛はんだ(Pb フリー)が使用されている。はんだ付けは、従来は人手による手はんだであったが、現在では、工業的には、自動化されている。フロー方式はんだ付けとリフロー方式はんだ付けとがある。フロー方式は、はんだ槽に溶かしたはんだを入れ、はんだの表層にプリント基板の下面を浸すことによってはんだ付けを行う。リフロー方式は、プリント基板上に、ペースト状のはんだを印刷し、その上に部品を載せてから熱を加えてはんだを溶かす方法である。
◆ 判断 : 判断は、判定することであるが、ここでは、フィードバック制御において、目標値と制御変数との差である偏差から、操作変数の値を判定することである。
◆ 半値幅 : 半値幅は、パルスの幅を定義する値である。パルスのピークの高さの 1/2 の高さにおけるパルスの幅を半値幅という。
◆ 半直接照明 : 半直接照明は、光源の光を直接照明の対象に当てる照明方法であって、上方向などの、直接光を照射しない方向にも、10〜40 % 程度の光を出す照明方法である。この方法では、上方向などの、直接光を照射しない方向の壁や天井にも、明るさが出るので、開放感を演出することができる。
◆ ハンチング : ハンチングは、狩りまたは、鳥打帽のことでもあるが、ここでは、制御などにおいて、その応答が、持続的に振動する現象のことである。
◆ パンツプレッサ : パンツプレッサは、ズボンプレッサともいい、アイロン掛けをしないで、ズボンのしわを伸ばし、折り目を付ける製品である。
◆ ハンディタイプマッサージ器 : ハンディタイプマッサージ器は、バイブレータともいい、電動でマッサージを行う器具である。マッサージ器は、椅子式のものも多いが、ハンディタイプマッサージ器は、片手に持って、体の必要な部位に当てて使用する、簡便なタイプである。
◆ ハンディレベル : ハンディレベルは、障害を持つ人が行う競技において、障害の程度に応じて付けるハンディキャップの等級や、電圧の大きさのことなどでもあるが、ここでは、ハンディは、手ごろな、便利な の意味で、レベルは水準器のことである。
◆ 反転増幅器 : 反転増幅器は、増幅器の一種であって、その入力と出力との極性が逆になっている増幅器である。すなわち、入力がプラスであれば出力がマイナス、入力がマイナスであれば出力がプラスとなる。
◆ 反転入力端子 : 反転入力端子は、オペアンプの 2 つある入力端子の一つであって、反転入力端子に電圧を加えると、オペアンプの出力端子に、入力と逆極性の電圧が、オペアンプの増幅率倍されて、出力される。
◆ 半導体 : 半導体は、金属などの電気を通しやすい導体と、プラスチックなどの電気を通さない絶縁体との中間の性質を持つ物質である。代表的な半導体に、シリコン(珪素)があり、半導体製品の多くが、シリコンを主原料としている。純粋なシリコンは、単に電導度(電気の通しやすさ)が、導体と絶縁体との中間であるというだけである。しかし、これに微量のホウ素などの 3 価の元素を加えた p 形半導体や、微量の砒素などの 5 価の元素を加えた n 形半導体は、それらを接合することによって、ダーオードやトランジスタなどの素子を作ることができる。なお、原子価は原子が持つ価電子の数のことで、価電子とは原子の最も外側を回っている電子の数のことであり、化合などの結合に関与する電子の数ことである。前記の 3 価などは、価電子の数のことである。
◆ 半導体技術 : 半導体技術は、1947 年トランジスタの発明(点接触形ゲルマニウムトランジスタ)から始まった。1955 年 東京通信工業(現ソニー)が、トランジスタラジオを発売し、それまでの軍用から、民生機器への応用が始まる。1960 年トランジスタテレビの市販によって、家電へのトランジスタ応用が一気に加速された。一方、1958 年 IC の基本技術がキルビー特許により成立した。1962 年 MOS IC が開発され、バイポーラ IC から主力の座を奪ってよく。LSI の集積度は、半導体メモリが主導し、1976 年 64 kビットメモリ、1982 年 1 Mビットでメガ時代、現在はギガ時代である。マイクロプロセッサは、1971 年 4 ビット CPU、1975 年 8 ビット CPU、1980 年 16 ビット CPU と進む。半導体の集積度は、18 ヶ月で 2 倍となっている。これを、ムーアの法則と呼んでいる。
◆ 半導体ストレーンゲージ : 半導体ストレーンゲージは、ストレーンゲージ(歪みゲージ)の一種であって、素子に半導体を使用したものである。ストレーンゲージには、このほか、白金を用いた白金式スト−レーンゲージがある。感度の点では半導体ストレーンゲージが、確からしさの点では白金式スト−レーンゲージが優れている。
◆ 半導体製品 : 半導体は、電気を通しやすい導体と、電気を通し難い絶縁体との中間の性質を持つ物質である。代表的な半導体に、シリコン(珪素)、がある。半導体製品の多くが、イレブンナイン(純度 99.999999999 %)と呼ばれる高純度のシリコンを原料としている。純粋なシリコンは、単に導電率(電気の流れやすさ)が導体と絶縁体との中間であるというだけであるが、これに微量の不純物を混ぜることによって電子回路に使用する半導体を作ることができる。すなわち、微量のホウ素などの 3 価の元素を加えることによって p 形半導体を、微量の砒素などの 5 価の元素を加えることによって n 形半導体を作ることができる。この p 形とn 形の半導体を組み合わせると、ダイオードやトランジスタなどの半導体製品ができる。さらに、これらを集積して IC を作る。現在では、集積度が高い LSI が半導体製品として、多く使用されている。
◆ 半導体素子 : 半導体素子は、ソリッドステートデバイスともいい、半導体の特性を利用した素子である。従来の真空管に代わって使用され、小形、固体であり、ヒーターが不要なので低消費電力である。半導体素子は、現在の電子時代をもたらした。当初は半導体素子として、ゲルマニウムが使用されたが、現在では、多くの半導体素子は、シリコン(珪素)を使用している。しかし、シリコンは、その性能的限界に近づいている。その他の素子として、ガリウム砒素、ガリウム砒素リン、窒化ガリウム、炭化珪素がある。とくに炭化珪素は、バンドギャップが広く、絶縁破壊電圧が高く、熱伝導度が大きく、耐熱温度が400℃とシリコンより高いなどの特徴があり、パワー素子としての研究開発が盛んである。ハイブリッド自動車用半導体材料としては、消費電力が小さいことや、放熱装置が要らない利点があり積極的に研究が進められている。
◆ 半導体レーザー : 半導体レーザーは、半導体の基板の上にレーザーをを発生させる構造を形成し、それに電流を流すことによってレーザーを発振させるようにしたものである。レーザーは、光の一種であって、次の性質を持っている。(1) 干渉性が高い。(2) エネルギー密度が高い。(3) 単色である。すなわち、単一波長の光である。(4) コーヒレント(可干渉性)である。コーヒレントとは、波長と位相が揃っていて、長い距離での干渉が可能なことである。
◆ バンドエリミネーションフィルタ : バンドエリミネーションフィルタは、帯域阻止フィルタ、またはノッチフィルタとも言い、信号の、特定の周波数帯域を減衰させ、その他の周波数帯域を通過させるフィルタである。
◆ バンドギャップ : バンドギャップは、禁止帯(禁制帯)ともいう。固体中の電子には、2 種類ある。一つは原子核と強く結合し、原子核の周辺に留まっている電子である。もう一つは、外側の電子であり、原子核とは、あまり強く結合していない電子である。この固体中の外側の電子は、存在できるエネルギー状態と、存在できないエネルギー状態とが存在する。存在できるエネルギー状態をエネルギーバンドといい、存在できない状態をバンドギャップという。それぞれのエネルギーバンドは、受け入れられる電子の数が決まっている。
◆ ハンドグリップ : ハンドグリップは、フィットネス機器(健康用機器)の一つであって、手で握って握力を増強する器具である。
◆ ハンドジューサー : ハンドジューサーは、果物を圧縮してジュースを絞る器具である。電動式のものもあるが、これは、人手によって圧縮する。
◆ バンドパスフィルタ : バンドパスフィルタは、ある周波数帯域の信号だけを通過させ、それ以外の周波数の信号を減衰させるフィルタである。
◆ ハンドブック(JIS の) : JIS のハンドブックは、JIS 規格を分野別・産業別に使いやすく編集・収録した規格集である(2005 年版は、全 91 冊)。
◆ ハンドミキサー : ハンドミキサーは、電気調理器具の一種であって、泡立てや攪拌を行う。卵、バター、生クリームなどを、簡単に泡立てることができる。
◆ 反応装置 : 反応装置は、リアクターともいい、化学反応による加工を行うための装置である。反応の方式によって、2 種類に大別される。一つは、バッチプロセスである。バッチプロセスでは、ある、反応装置に原料を投入し、その反応装置内で、次々に別の反応を起こさせて製品を作る。もう一つは、連続プロセスであって、原料が、次々と別の反応装置に流れていって、それぞれの反応装置で、別の反応をさせて、製品を作る方式である。なお、化学反応とは、原子間の結合の生成、または切断によって、異なる物質を生成する変化のことである。化学反応は、一個の分子内で起こることもあり、同種あるいは異種の分子間で起こることもある。
◆ 半波整流 : 半波整流は、交流を直流に変換する、整流方式の一つであって、交流の半サイクルだけを整流する方式である。半波整流は、最も簡単な整流方式であり、小電流のとき用いられる。出力リップル(脈動)の周波数は、電源周波数と同じであり、その大きさが大きい。これに対して、交流の両サイクルを整流する全波整流がある。全波整流は、交流の両サイクルを整流するので、出力リップルは、電源周波数の 2 倍となるので、有利である。ただし、全波整流は、整流用ダイオードによる、電圧降下が大きい。電圧降下を小さく抑える方式に、トランスのセンタータップを使用する方式がある。これは、半波整流を 2 つ組み合わせた方式である。
◆ バンプレス : バンプレスは、マイクロプロセッサのパッケージングの方式のことなどでもあるが、ここでは、フィードバック制御における、手動/自動の切り替え方式のことである。この意味のときは、フルネームは、バランスレス・バンプレスと言う。バンプレスであれば、切り替え時のバランスを、コントローラが自動的に行ってくれるので、オペレータは、バランスを取ることを意識すること無しに、切り替えを行うことができる。
◆ 汎用 jp ドメイン : 汎用 jp ドメインは、jp ドメインの一種であって、ユーザーは、○○○.jp のような形式で、ドメインを取得することができる。
◆ 汎用 LSI : 汎用 LSI は、広い応用分野で共通に使用できるように、メーカーが仕様を決めて、製品化している LSI (大規模集積回路)である。これに対して、特定用途向けに特化して作られた LSI を ASIC という。
◆ 汎用大形コンピュータ : 汎用大形コンピュータは、大形汎用コンピュータ、メインフレームなどともいい、企業の基幹業務システムなどに用いられるコンピュータである。汎用大形コンピュータは、高性能、高信頼性が要求されるので、電源、CPU、記憶装置などは、2 重化されている。現在では、ネットワークを通じて端末機が接続されており、ユーザーは、端末機を介してコンピュータを利用する。最近では、パソコンをネットワークによって相互接続し、メインフレームを持たない、分散形システムも多くなっている。
◆ 汎用オペアンプ : 汎用オペアンプは、オペアンプの中で、価格と使いやすさとを優先した仕様の品種である。以前は、741 シリーズなどのバイポーラ形のオペアンプを指したが、現在では、LF356、TL084 などの JFET オペアンプが、汎用品である。
◆ 汎用コンピュータ : 汎用コンピュータは、プログラムを入れ替えることによって、事務計算、科学計算のどちらにも利用できるような、汎用性のあるコンピュータのことである。これに対して、特定用途向けのコンピュータを、専用コンピュータという。なお、パソコンは、性能的には、汎用コンピュータに劣るが、事務計算、科学計算のどちらにも利用できるという意味では、汎用である。複数のパソコンでネットワークを組めば、性能を上げることもできる。なお、汎用コンピュータの名は、IBM のシステム 360 に、最初に付けられた呼び名である。
◆ 汎用リニア IC : 汎用リニア IC は、IC(集積回路)の代表的な分類の一つである。IC は、まず、ディジタル IC とアナログ IC(リニア IC) とに分類される。ディジタル IC が、信号をディジタルとして取り扱うのに対して、アナログ IC は、信号をアナログとして取り扱う。アナログ IC は、さらに、OP アンプ、タイマー IC、電源リニア IC、オーディオ IC などに分けられる。これらの、アナログ IC の中で、とくに汎用性の高いものを、汎用リニア IC という。
◆ 汎用ロジック IC : 汎用ロジック ICは、ディジタル IC の代表的な、分類項目であって、標準ロジック IC と、ほぼ同義である。汎用ロジック IC は、特定の機能を果たす論理 回路を、一つの小形パッケージに収めた集積回路であって、電源電圧や入出力 インターフェースが標準化されている。AND、OR、NOT などの基本ゲートや、フリップフロップ、カウンタなどの機能ブロック、加算器、各種演算器などの、ディジタル回路が主体であるが、アナログスイッチ、アナログマルチプレクサなども、汎用ロジック IC に含まれている。
◆ 火 : 火は、物が燃えて光と熱を発生する現象である。ともしび、あかり などの意味でもある。気体が燃焼することによって発生する激しい火は、炎と呼ばれる。人類は、火を使うことができる、唯一の動物である。人類は、火の使用によって、照明や暖を取り、獣から身を守り、食物に火を通すなど、多くの利益を得た。火を、文明の象徴と考える人もいる。
◆ 非アクティブ : 非アクティブは、アクティブの逆である。ここでは、論理のアクティブ/非アクティブのことであって、論理の真(1)をアクティブ、論理の偽(0)を非アクティブという。アクティブとは、能動的であって、他からの働きかけを待たずに自ら活動することである。これに対して、非アクティブは、パッシブともいい、他からの働きかけによって活性化することである。
◆ ピアツピア : ピアツピアは、ピアトウピア、P2P とも書き、情報やり取りの方式の一つである。ピアツピアは、情報を提供する側のサーバと、情報を受け取る側のクライアントとの区別が無く、互いに対等の立場でデータのやり取りを行う。これに対して、情報を提供する側のサーバと、情報を受け取る側のクライアントとが区別され、異なる方式のことを、クライアント/サーバ形という。
◆ ピアトウピア : ピアトウピアは、ピアツウピア、P2P とも書き、情報やり取りの方式の一つである。ピアトウピアは、情報を提供する側のサーバと、情報を受け取る側のクライアントとの区別が無く、互いに対等の立場でデータのやり取りを行う。これに対して、情報を提供する側のサーバと、情報を受け取る側のクライアントとが区別され、異なる方式のことを、クライアント/サーバ形という。
◆ ピアノ : ピアノは、音の強弱の強を表すフォルテに対して、音の弱を表すことでもあるが、ここでは、楽器のピアノである。ピアノは、代表的な鍵盤楽器である。縦形のアップライトピアノと、横形のグランドピアノとがある。もともとは、ピアノは、グランドピアノであった。また、エレクトリックピアノ(電気ピアノ)と、エレクトロニックピアノ(電子ピアノ)もある。エレクトリックピアノは、従来のピアノの音を、電気的に増幅するピアノである。エレクトロニックピアノは、発振回路やシンセサイザーなどで、電子的に音を作り出すピアノである。
◆ 非安定化 DC 電源 : 非安定化 DC 電源は、電子機器・電子回路用の、DC(直流) 電源装置の一種である。電子機器・電子回路の DC 電源は、一般に電圧が一定であることが必要である。この一定電圧を、どこで作るかによって、各種の方式がある。一つの電源装置から、多数のプリント基板に電源を供給するシステムにおいて、電源装置の電圧を一定に制御する方式がある。これに対して、電源装置の出力側では、電圧を制御しないで、非安定化 DC 電源として、各基板の入り口の所で、各基板ごとにレギュレータを置いて、各基板ごとに電圧を一定にする方式がある。
◆ 鼻咽喉 : 鼻咽喉は、鼻の奥から、のどまでの間であって、咽頭(口腔の奥から食道の入り口まで)を経て喉頭(咽頭の下部から気管に入るまで)までの部分を言う。
◆ 比較器 : 比較器は、2 つのものが等しいかどうかを比較する装置であり、コンパレータとも言う。比較の対象になる情報は、いろいろなものがあり得る。しかし、通常は、ディジタル数値を、ディジタル的に比較する、ディジタルの比較器、または、アナログデータの大きさを比較するアナログの比較器のどちらかである。ディジタル比較器は、2 つのディジタル入力値を比較した結果を出力する。アナログ比較器は、2 つの入力端子にアナログ電圧を加え、その大きさを比較する。出力は、比較の結果に応じて、ハイまたはローの信号が出力される。すなわち、アナログ比較器は、アナログ入力をディジタル信号に変換する、1 ビットのアナログディジタル変換器(A/D 変換器)である。
◆ 比較形 AD コンバータ : 比較形 AD コンバータは、AD コンバータの 1 分類であって、並列比較形、逐次比較形などに分けられる。並列比較形 AD コンバータは、フラッシュ形ともいい、基準電源とコンパレタとを、必要な分解能に対応する数だけもっている。1 回の比較で変換されるので、高速である。逐次比較形 AD コンバータは、ラダー抵抗形 DA コンバータを利用して AD 変換を行う。MSB から順に、1 ビットづつ比較を行うので、n ビットの AD kンバータでは、n 回の比較が必要である。ラダー抵抗の代わりに、コンデンサを使用する、電荷再配分形と呼ばれる方式もある。
◆ 比較測長器 : 比較測長器では、先ず、被測定物と凡そ等しい長さで、既知の長さのものを、測る。そして、その長さを基準として、被測定物の長さを計る。
◆ 光アイソレータ : 光アイソレータは、光を一方向だけに通し、逆方向には通さない光素子である。一般的には、偏光を利用する。
◆ 光アンプ : 光アンプは、光増幅器ともいい、光を増幅する増幅器である。光ファイバ伝送においては、伝送距離が長くなると、損失が増加するので、途中で増幅することが必要となる。また、多数の光ファイバーに分岐するときも、分岐数が多くなると、1 本当たりのパワーが小さくなるので、増幅してから分岐する必要がある。
◆ 光強度センサ : 光強度センサは、光の強さ(光度)を測るセンサである。光度は、光学と天文学とでは、定義が異なる。ここでは、光学における光度である。光学における光度は、光源の明るさを表す量であって、単位は、立体角当たりの光束で表す。国際単位系(SI)では、カンデラ(cd)であり、国際単位系の 7 つの基本単位の一つである。天文学における光度は、天体の明るさを表す量であって、単位時間当たりのエネルギーの次元を持つ量である。国際単位系では W(ワット)で表される。
◆ 光空間伝送 : 光空間伝送は、半導体レーザー光などを使用して、空間を、ディジタルで伝送する通信である。互いに見通しがきく 2 点間の双方向伝送を行う。たとえば、直線距離 1 km で 25〜622 Mbps の伝送が可能な製品がある。ビル間の伝送などに用いられている。
◆ 光磁気式厚さ計 : 光磁気式厚さ計は、磁気を補助に使用した光学式の厚さ計である。反射式光学センサを使用するタイプと、遮光式光学センサを使用するタイプとがある。
◆ 光磁気ディスク : 光磁気ディスクは、MO とも略し、磁気記憶方式に光技術を併用した、書き換え可能な記憶装置である。書き込み時に、予めレーザー光を照射してから書き込むので、記憶の高密度化が可能である。読み出し時は、レーザー光だけを用いるので、高速にデータを読み出すことができる。容量は、128 MB、230 MB、540 MB、640 MB が普通であるが、1 GB を超えるものもある。
◆ 光シャッター : 光シャッターは、通常、単にシャッターといい、写真機などで、入射光線を、必要な時間だけ、感光材料に照射するための機構である。単にシャッターというときは、よろい戸(金属製の巻き上げ式扉)のことでもある。
◆ 光スイッチ : 光スイッチは、光をオンオフするスイッチのことであるが、通常は、光を電気信号に変換することなく、光のままでオンオフするスイッチを指す。光ファイバ伝送において、光伝送路を高速に切り替えるために必要である。光のままで行うスイッチを PLC(プレーナー光回路)という。なお、PLC は、プログラマブルコントローラ、電力線データ通信などの意味もある。
◆ 光スターカプラ : 光スターカプラは、光ファイバ伝送において、光信号を、複数(一般に 4 または 16)に分割するための光デバイスである。光スターカプラには、パッシブスターカプラと、アクティブスターカプラとがある。パッシブスターカプラは、光信号を増幅することなく、そのまま分割するので、出力信号レベルが低くなる。アクティブスターカプラは、増幅するので、出力信号レベルは高いが、電源を必要とするので、停電時に通信が途絶する。
◆ 光センサ : 光センサは、光を検出するセンサである。センサは、物理量を信号(主に電気信号)に変換する素子である。物理量は、多種多様であるから、センサの種類も極めて多い。光センサは、広義には、可視光線以外の、赤外線センサ、紫外線センサなどを含む。光センサには、光強度センサ、イメージセンサ、光束センサ、赤外線センサなどがある。
◆ 光増幅器 : 光増幅器は、光アンプともいい、光を増幅する増幅器である。広義には、光を増幅するものは、全て光増幅器であるが、通常は、光を光のままで増幅するもの、たとえば光電子倍増管を、光増幅器という。
◆ 光ディスク : 光ディスクは、円盤形の記憶媒体であって、データの読み書きに、レーザー光を使用するものを言う。CD、DVD、PD(相変化ディスク) などが、代表的な光ディスクである。一部に磁気を利用する光磁気ディスク(MO)は、広義には、光ディスクに含まれる。当初は、読み取り専用の CD しか無かったが、現在では、一度だけ書き込み可能な、CD-R や DVD-R、何度でも書き換え可能な、CD-RW や、DVD-RAM がある。
◆ 光データリンク : 光データリンクは、光ファイバ伝送において、電気信号と光信号とを、相互変換するデバイスである。一般的には、プリント基板実装形である。