◆ ホットカーペット は、カーペット (絨毯 )に発熱体を組み込んだ製品です。類似のものも含めて、説明します(図 9.1-250)。図は、上段左から、ホットカーペット、ほりこたつ用ホットカーペット 、コタツ用ヒーター 、下段左から、ダイニングホットカーペット 、足入れ布団 、ひざ掛け 、電気毛布 です。
◆ ホットカーペットや電気毛布を使うときの、チェックポイントを、図 9.1-251 に示します。
[図 9.1-251] ホットカーペット 電気毛布使用時のチェックポイント
◆ 電気毛布は、快適ですが、注意して使わないと、いけません。図 9.1-252 は、電気毛布を使用したときの、人体に対する影響です。電気毛布で、身体を暖め過ぎているために、体温が異常に高くなり、安眠できません。このようなことが無いように、電気毛布の設定温度を、適切に設定する必要が、あります(詳細は、[ここ]をクリックしてください。戻るときは、ブラウザ上部の「戻る」を使用してください)。
◆ こたつ は、先ず、掘こたつ (図 9.1-253の左) と、やぐらこたつ (図の右)とに分けられます。
◆ 最近では、こたつは、電気こたつ を意味しますが、以前は、こたつは、木炭などを使用していました(図 9.1-254)。図の左側は昔のやぐらこたつ、図の右側は、同じく昔のものですが、あんか といいます。
◆ ここで、木炭 について、解説しておきましょう。木炭は、木材を乾留して作ります。これが炭焼き です(図 9.1-255)。炭焼きの詳細については、[ここ]をクリックしてください(戻るときは、ブラウザ上部の「戻る」を使用してください)。
◆ 木炭の製品には、2 種類あります(図 9.1-256)。黒炭 (図の左)と白炭 (図の右)です。
◆ 白炭と黒炭の比較は、図 9.1-257 のとおりです。白炭の代表的な品種が備長炭 です。備長炭は、焼き物に適しており、うなぎの蒲焼や、焼き鳥を焼くのに、使われます(図 9.1-258)。
◆ 木炭は、嘗ては、暖房の主力でした。暖房には、木炭を使用する、火鉢 が使われていました(図 9.1-259)。図の左は長火鉢 、中央は陶製の手あぶり火鉢 、右は椅子用にモディファイした長火鉢です。
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木炭は、燃料以外にも、土質改良、水質浄化、消臭などの用途に、利用されています(詳細は、[ここ]をクリックしてください)。
また、木炭生産時の副産物として、木酢液 があります。木酢液は、スキンケア、園芸などに使われます(詳細は[ここ]をクリックしてください。どちらも、戻るときは、ブラウザ上部の「戻る」を使用してください)。
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木炭や練炭 ・豆炭 (図.9.1-260)などの固形燃料は、燃焼の際に、とくに、一酸化炭素を発生しやすい傾向が、あります。図の右は、練炭コンロ です。
◆ 一酸化炭素 は、極めて有毒です(図 9.1-261)。
◆ 一酸化炭素中毒 を引き起こさないように、部屋の換気には、十分注意しましょう。万一の場合の対策を、図 9.1-262 に示します。
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除湿機 は、湿った部屋の空気を除湿 します。高温高湿の空気は、エアコンを使用すれば、温度と湿度 とを、同時に下げることが、できます。そして、それが有効です。しかし、梅雨 の、高温ではないけれども、湿度が高い場合には、温度を下げないで、除湿するだけの方が、効果があります(不快指数参照)。
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湿度は、直接身体で感じる 快適さ のほかに、カビの増殖 やダニの増殖 と、密接な関係にあります(図 9.1-263)。この意味でも、除湿が有効です。
◆ 日本の夏は、高温多湿 の点では、世界の主要都市と比べて、気候条件が悪いのです(図 9.1-264)。図から分かるように、他の諸国と傾向が、逆になっています。
◆ このため、日本の夏は、部屋の湿度を下げることが、快適さ につながります。木造家屋 は、この点で優れています。図 9.1-265 は、ビニールシート内装と、合板内装とを比較したものです。木材 を使用することによって、湿度が下がり、かつ、安定していることが、分かります。
[図 9.1-265] ビニールシート内装と、合板内装とを比較
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木材には、呼吸作用 があります。すなわち、湿度が高くなると水分を吸収し、乾燥して湿度が低くなると水分を放出します。木材が持つ調湿作用 は大変優れており、105角で3mの杉の柱は、ビール瓶にして、約0.5〜1本分もの水分を、出し入れすると言われています。
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2000年以上もの歴史を持つ、奈良の東大寺 、正倉院 の校倉造 (図 9.1-266)は、木材の性質をうまく利用して作られています。正倉院の桧は、湿度が高くなると、水分を吸収して室内の湿度を低下させます。逆に空気が乾燥すると、水分を放出し、て湿度の低下を防ぎ、建物内の湿度の変動を抑えます。
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日本の夏は、しのぎ難いので、従来の日本の住宅 は、夏に合わせて、通風を重視した構造でした。このため、冬は、すきま風で、寒かったのです。
しかし、最近の住宅は、アルミサッシ を使うなど、気密・断熱構造になっています(サッシ の詳細は[ここ]をクリックしてください。戻るときは、ブラウザ上部の「戻る」を使用してください)。
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これは、エアコンを使うようになったからです。エアコンを効率良く使うためには、部屋の気密・断熱性が必要です。
エアコンを必要としない季節でも、梅雨どきなど、除湿を必要とするときが、あります。また、押入れなど、除湿だけが必要な場所もあります。
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押入れなどの、密閉性のある場所では、木炭などの除湿材 を使う方法があります。
エアコンも除湿の機能がありますが、エアコンを単純に使用すると、除湿と同時に温度も下がります。エアコンには、温度を下げないで、湿度だけを下げる、除湿運転が可能なものが、多くなっています。生活に最適な湿度は、55〜60 % と言われています。
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除湿機(図 9.1-267)を使う方法も、あります。除湿機の使い方は、[こちら]を参照してください。
◆ 加湿器 は、部屋の湿度を高くします。日本の冬は、夏とは逆に、空気が乾燥します。その乾燥した空気を、さらに、暖房して暖めます。湿度がますます下がります。昔は、火鉢に、鉄瓶 を掛けるなどして、加湿していました(図 9.1-268)。勿論、加湿は、付けたりで、主目的は、お茶などを入れるための、お湯です。
◆ 現代では、加湿器を使って、加湿します(図 9.1-269)。加湿器の選び方は、[ここ]をクリックしてください。
★ お江戸日本橋 七つ立ち と歌に歌われた、日本橋は、江戸の、そして現在も東京の、道路の、起点です。橋の中央には、日本国道路元票がありましたが、いまは、橋の西側のたもとに移転しています(図の下)。
★ いま、私たちは、電化製品に囲まれて、生活しています。徳川時代には、当然、電気もガスもありません。
★ 当時の、庶民の暮らしは、どのような もの だったので、しょうか。下図は、江戸時代の長屋です。この長屋で家族が、暮らしていました。この長屋は、棟割長屋といい、土間を含んで九尺二間(6 畳)の大きさです。
★ 落語に、「大家といえば親も同然、店子といえば子も同然」という言葉が出てきます。当時の大家は、家屋の所有者ではなく、現在の管理人に該当します。前記の言葉のとおり、大家は、店子に慕われ、尊敬もされました。その代わり、ありとあらゆる面倒ごとを、持ち込まれ、処理しなければならない、大変な仕事でもありました。
★ この落語は、花見がテーマです。
元禄になると、大衆文化が栄えてきます。それまでは上流階級の習慣とされていた、桜、梅などの、花を愛でる習慣が大衆化し、各地に花の名所が生まれました。
★ そこに人々は仲間、身内を連れだって集まり、飲食、娯楽などをして、楽しむようになりました。これが、お花見の始まりです。
★ 八代将軍徳川吉宗の時代(享保年間)には、江戸町民の延気(きのばし)の場所として、数々の「公共遊園地」が幕府の手によって設置されました。
日頃は狭い長屋暮らしで、行楽の機会も少なかった、当時の住民の生活事情を知っていた幕府が、住民が楽しむことが出来る、レクリエーション空間の必要性を、考えたのだと、思われます。
★ 江戸時代は、リサイクルの時代でも あります。リサイクルに関連する、いろいろな、職業が、ありました。