電気と電子のお話

5. ディジタル回路

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5.2. ディジタル IC

5.2.(2) 仕   様

5.2.(2-A) 機械的仕様

5.2.(2-A-a) 概   要

◆ ここでは、ディジタル IC機械的仕様 について説明します。IC の仕様は、大きく分けて、電気的仕様と、機械的仕様とに分けられます(図 5.2-7)

[図 5.2-7] ディジタル IC の仕様

ディジタル IC の仕様

◆ IC は、パッケージ (外装)に収容されています(図 5.2-8)。

[図 5.2-8] パッケージの役割

パッケージの役割
5.2.(2-A-b) プリント配線基板

◆ IC は、ほとんどが、プリント配線基板 (プリント基板 基板 )に実装されます(図 5.2-9)。プリント配線基板の材質は、ガラス布エポキシ (ガラスエポキシ )が、最も普通に使われています。その他、安価な紙フェノール 、特殊用途にテフロン などがあります。テフロンは、高価ですが、耐熱性が高く化学的にも安定で、電気的性質が優れた材質です。フレキシブル基板 は、曲げることができます。

[図 5.2-9] プリント配線基板の材質

プリント配線基板の材質 フレキシブル基板

◆ プリント配線基板の設計製造 の工程を、図 5.2-10(アートワーク フィルム版 露光 エッチング 、機械加工)に示します。

[図 5.2-10] プリント配線基板の設計・製造(手作業の場合)

プリント配線基板の設計・製造


◆ 現在では、プリント配線基板の設計・製造は、手作業ではありません。CAD (コンピュータによる設計) を利用しています(図 5.2-11)。CAD では、ガーバーファイル (ガーバーデータ )を使用します。ガーバーファイルは、プリント配線基板の製作を自動化するためのデータ(穴の位置、大きさ、線の太さなど)を所定の形式で収容したものです。

[図 5.2-11] プリント配線基板の設計・製造(自動化)

プリント配線基板の設計・製造(自動化)
5.2.(2-A-c) 部品の実装

◆ でき上がったプリント配線基板には、電子部品を実装します(図 5.2-12)。

[図 5.2-12] プリント配線基板への部品実装工程

プリント配線基板への部品実装工程

◆ 電子部品 の、プリント配線基板への実装 は、はんだ付けによります。はんだ付け の方法には、挿入実装 表面実装 の 2 種類があります(図 5.2-13)。スルーホール は、挿入実装において、IC のピン(足)を挿入するための穴です。

[図 5.2-13] 電子部品の実装方法

電子部品の実装方法
5.2.(2-A-d) パッケージ

◆ これに伴って、電子部品にも、表面実装用部品と挿入実装用部品とがあります。IC のパッケージを、図 5.2-14 に示します。

[図 5.2-14] IC の各種パッケージ

IC のパッケージ
IC のパッケージa IC のパッケージb IC のパッケージc IC のパッケージd IC のパッケージe IC のパッケージf IC のパッケージg IC のパッケージh IC のパッケージi IC のパッケージj IC のパッケージk
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