[関連投稿No] | [関連章節No] 5 8 | [種別] 質問 |
[ 名 前 ] 山内章弘 | [ 題 名 ] ノイズ除去について | |
[ 質 問 ]
アンテナ作用のノイズ除去は静電シールドで行うのでしょうか、
それとも磁気シールドで行うのでしょうか。
ツイストペアケーブルは静電シールドとして有用ですか、それとも 磁気シールドとして有用でしょうか、または両方でしょうか |
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[ 回 答 ]
アンテナには、幾つかの種類があります。
いずれも遠距離( ファーフィールド)では、 電界と 磁界の作用が 同じになります。この領域では、 電磁シールド が有効です。 近距離(ニアフィールド )では、アンテナの種類によって、電界が支配的になるものと、 磁界が支配的になるものとがあります。 近距離で電界が支配的になるアンテナ(たとえば ロッドアンテナ) は、近距離では 静電シールドが有効です。 近距離で磁界が支配的になるアンテナ(たとえば ループアンテナ)は、 近距離では磁気シールド が有効です。 磁気シールドは、低周波(たとえば商用周波数)に対しては磁性材料 によるシールドが有効ですが、高周波に対しては導電性材料が有効です。 静電シールドには、導電性材料が有効です。 またさらに、遠距離に対する電磁シールドには、導電性材料が有効です。 以上から、高周波に対しては、すべて導電性材料が有効です。低周波の 磁気シールドを別にすれば、この意味では、静電シールドか、磁気 シールドかを意識する必要はありません。 なお、静電シールドは、完全に囲まれている場合にはグラウンドに 落とす必要はありませんが、囲まれていないときはグラウンドに落 とすことが必要です。 ツイストペアケーブルは、電界、磁界ともに有効です。ただし、 ツイストペアケーブル自体の耐ノイズ性は、シールド効果ではありません、 講座に説明されているように、ツイストされていることによる効果です。 なお、講座では、 電磁誘導を例にとって説明していますが、 静電誘導 に対しても有効です。 |
[関連投稿No] | [関連章節No] 1(2-B) | [種別] 質問 |
[ 名 前 ] 山内章弘 | [ 題 名 ] 静電誘導と電磁誘導 | |
[ 質 問 ]
使用していない電源コンセント配線に平行した導体コードがあれ
ば静電誘導を受けていると考えてよいのでしょうか?。
また、使用している(電気が流れている)電源コンセント配線に平行した 導体コードがあれば電磁誘導を受けていると考えてよいのでしょ うか?。 |
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[ 回 答 ]
使用している方が、ノイズが多いということはありますが、ノイズは、
使用している、いないに関わらず、載ってきます。
また、ノイズが載っているということは、必ず、電圧も掛かって いますし、電流も流れています。どちらか一方ということはあり えません。2者択1の問題ではありません。 ただ、載ってきたノイズが、比較的に、電圧が低くて電流が大きいとき、 電圧が高くて電流が小さいときは、あります。これも、使用している、 いないには、あまり関係がありません。 載っているノイズが、前者であれば、 電磁誘導の形で 他に伝わりやすいでしょう。後者であれば、 静電誘導の形で 他に影響することが多いでしょう。 なお、質問は、導体コードとなっています。一般にコードは、 往復線がペアになった平行線です。講座の 1(2-B)は、 平行する単線間の誘導です。平行する単線間の誘導に比べれば、 質問のケースは、線間すなわち ノーマルモード に関しては、かなり誘導が小さいと考えられます。ただし、 コモンモードは、 小さくありません。 |
[関連投稿No] | [関連章節No] 1. | [種別] 質問 |
[ 名 前 ] 山内章弘 | [ 題 名 ] 脳波測定するときのノイズ対策 | |
[ 質 問 ]
お返事ありがとうございました。さらに質問させて頂いてよろし
いでしょうか。
脳波測定するときのノイズ対策として 1. ベッドや電気機器のアースをしっかり接地する。1点アース。 2. 電極インピーダンスを2キロオーム以下にする。 3. 人工呼吸器や輸液ポンプ、患者監視モニター等は出来るだけ遠 ざける。 4. 脳波の電極コードは束ねる。出来ればツイストする。 5. 壁内や近くにトランス等ないか確認する。 6. カーテンや人の動きを制限する。 以上を行ってもノイズが混入する場合があります。 あとどのような事に注意すれば宜しいでしょうか。ノイズ対策の 専門家でない為、難儀しております。是非知恵をお貸し下さいま せんでしょうか。 |
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[ 回 答 ]
医療機器については、具体的には分かりませんので、一般論として回答
します。
人体が発生する各種電圧は、極めて微小です。したがってS/Nが悪く、 ノイズ対策は難しい方に属します。 ノイズトラブル解決の第1は、トラブル原因の解明にあります。原因を 掴むことによって、対策の見通しが付きます。ノイズ対策は、総合の 技術です。対策を立てていると、1つの要因にこだわりがちです。 広い立場で見直すことが重要です。 ノイズは1(3-A) に示すように、発生し、伝わり、受けます。 通常は図.7のEMI側はユーザーの手に届かないことが多いので、対策は イミュニティ側で行います。 しかし、医療機器の場合は、EMI側で対策することが可能な場合も多い と思われます。質問でも、この種の対策が実施されているようです。 この方法が可能であれば、最も良い解決方法です。 これに関連して、電源 から入ってくるノイズも多いようです。医療関係では、安全上の対策 が電源に取られています。しかし、これらは通常、ノイズ対策としては 不十分です。たとえば、 シールドトランス のシールドは、ノイズを通してしまいます。 図.7のイミュニティ側の対策は、ユーザーの立場からは、「伝わる」 の外側部分、すなわちEMIとイミュニティ境界付近の対策が主になります。 これに関連して、1点アースについて。電源やフレームに関するアース は、一般にアース自体がノイズに汚染されていると考えられます。 したがって、1点アースと言うことで、信号系統のアースも、同じ1点 に接続していると、 逆効果 の場合があります。 ただし、電子機器自体のアースが、電源、フレーム系統と、信号系統 とを分けていないこともあります。したがって、簡単に分離できない こともあります。いずれにしても、アースの系統を再検討してみて ください。 最後に、もう1つ。ノイズは、一般に コモンモード のイズが大きく載ってきます。コモンモードノイズは、それ自体も 悪影響があります。しかし、それよりも、 ノーマルモードに 化けることによって、障害を発生します。 |
[関連投稿No] | [関連章節No] 10(2-A) | [種別] 質問 |
[ 名 前 ] 米田茂 | [ 題 名 ] コモンモードノイズの除去について | |
[ 質 問 ]
定格電流5A、周波数150MHzで20dB以上減衰させるには
一般的なコモンモード回路上においてL,C素子値をおよそいくらにす
ればいいのでしょうか?考え方、計算式があれば教えて頂きたい。
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[ 回 答 ]
フィルタについては、講座では取り上げていませんが、簡単には、
10.[コラム.1]
で解説しています。
フィルタの設計は、難しいテーマです。フィルタの特性は、 フィルタ単体の特性だけでなく、フィルタの信号源と、負荷の特性を 総合して、決まるからです ( 上記コラムを良くお読みください )。 したがって、フィルタ単体だけで設計することは、できません。 フィルタ・メーカーのカタログなどに、フィルタの特性が掲載されて います。フィルタ製品は、用途を想定しています。その用途に対する 代表的な信号源と負荷の特性を掲載者が仮定して、それを前提としての 特性を掲載しているのです。 したがって、ユーザーの使用条件が、掲載者の仮定と異なるときは、 カタログ性能が出ないことがあります。 以上から、申し訳ありませんが、このご質問には、回答はできません。 |
[関連投稿No] | [関連章節No] | [種別] 質問 |
[ 名 前 ] 宮脇 啓自 | [ 題 名 ] スプリッターノイズ | |
[ 質 問 ]
恐れ入りますが、一件ご相談させていただきたくメールさせていただき
ます。
せっかくADSLを我が家でも引くことができたのですが、一切モデム
をつけなくスプリッターにつなぐだけで電話機にザーという雑音が入る
ようになりました。もちろんモデムをつけても同じですが、ただ、相手
には雑音は聞こえない状態です。
テレビなどからは話しても同じです。
なにか良い方法はないでしょうか?
よろしくお願いいたします。
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[ 回 答 ]
ADSLは、ノイズに関しては、非常に多くの問題を抱えています。電話回線
の状況 ( 屋外、屋内とも ) に大きく支配されます。
ご質問の状況から推定すると、屋内のスプリッター周りの配線 ( スプリッターの設置場所、配線周囲の状況を含む ) に問題がある 可能性が高いと思われます。 ただし、ADSLについては、経験がありませんので、申し訳ありませんが、 これ以上お答えすることは、できません。 ADSLに関しては、ADSLを導入したプロバイダに相談するのが、 最も良い方法と思います。ADSLの実績が豊富なプロバイダであれば、 トラブルに関する、多くの経験を持っているはずです。 |