抵抗 : 電気の流れを制限する素子。抵抗に掛かる電圧と、抵抗を流れる電流と、抵抗との間に、オームの法則がある。
定在波 : アナログ回路において、共振の結果として起こる。波動としての進行が無い現象。
停電 : 商用電源が停止すること。長時間停電は、ノイズの問題ではないが、短時間、とくに瞬間停電は、ノイズ対策の対象である。
テフロン端子台 : テフロンは、絶縁抵抗が高く、表面の漏れ電流も小さい。テフロン端子台に素子の端子を接続することにより、前記の特徴を利用できる。
ディジタル IC : 論理演算を、ほぼ理想的に実行する IC。ディジタル IC は、ノイズマージンがあるため、ノイズに強く、使いやすい。
ディジタルタイマ : ディジタル回路、またはソフトウェアで作ったタイマである。タイマ IC もある。
ディジタルフィルタ : ソフトウェアで作ったフィルタ。高性能または特殊なフィルタを簡単安価に作ることができる。ただし、アナログ信号をディジタル化する際に、サンプリング定理に違反しないようにする必要がある。
ディスクセラミックコンデンサ : ディスク形の、セラミックコンデンサ。小容量である。大容量には、積層形を使用する。
ディファレンシャル形ドライバ : 平衡ドライバ。差動形ドライバ。通常入力側が不平衡、出力側が平衡なドライバである。
ディファレンシャル形レシーバ : 平衡レシーバ。差動形レシーバ。通常、、入力側が平衡、出力側が不平衡なドライバである。
ディレイ回路 : ディレイ(遅れ)を作る回路。1 次ローパスフィルタとシュミットトリガとを組み合わせて作る。
ディレイライン : 微小な、かつ精度を要する、ディレイ(遅れ)を作る素子。
データ伝送速度 : 伝送速度。データを伝送する速度。ビット / 秒を単位とする。似た単位に、変調速度がある。変調速度の単位は ボー である。1 変調期間に 1 ビット伝送する場合は、両者は等しいが、1 変調期間に n ビット送る変調方式では、1 ボー = n ビット / 秒 である。
デシベル : 信号の電力比の単位。信号の電力比の単位は、ベル である。通常 ベル の 1/10 のデシベルを使用する。
デルタ/シグマ形 : A/D 変換器の 1 種。高速で 1 ビットの A/D 変換を行い、アナログ入力の変化に追随する方式である。
電圧サージ(雷サージシミュレータの) : 雷が発生する、電源線や信号線を伝わってくるサージである。接地インピーダンスが高いときは、高電圧となる。これを、電圧サージという。
電圧ディップ : 電源電圧が、短時間(瞬間的 1 サイクル程度)、大幅に低下すること。
電圧ディップ、瞬間停電シミュレータ : 瞬間停電シミュレータで作る、電圧ディップ。
電圧変動(電圧ディップ、瞬間停電シミュレータ) : 電圧ディップ、瞬間停電シミュレータで作る、電圧変動。数サイクルの間に、電圧が漸減し、再び回復する波形である。
電圧透過係数(反射の) : 反射における特性値。入射信号に対する透過信号の割合。
電圧反射係数(反射の) : 反射における特性値。入射信号に対する反射信号の割合。
電界 : 電荷に力が働く場所。電界の様子を電気力線で表わすことができる。
電界強度 : 電界の強さ。電界強度は、電気力線の密度で表わされる。
電荷平衡形(A/D変換器の) : A(アナログ)/D(ディジタル)変換器の一種。積分形に属し、高精度である。
電気的信号 : この講座において、欲しい信号と、ノイズとを総称した呼び名。
電気的ファーストトランジェント : 開閉サージ、スイッチングノイズ。
電気的ファーストトランジェントノイズシミュレータ : 開閉サージなどを模擬するシミュレータ。AC 電源にノイズを加えることができる。この場合は、電源ノイズシミュレータとも言う。
電気用品取締法 : 日本の、電気・電子機器一般に対する、EMI 規制の法律。
電源 : 電子回路にパワーを供給する回路、または装置。電子回路は、ほとんどが直流電源で動作する。供給源は、電池、または商用 AC 電源が多い。
電源記号 : 電源を表わす図記号。回路図では、省略表記されることも多い。
電源周波数磁界 : 大型変圧器や電力ケーブルからの、50〜60Hz の磁界。
電源線 : 電源を供給する線。回路図では、省略表記されることも多い。
電源電圧リジェクション : オペアンプにおける現実特性の一種。理想的には、電源電圧の変動は無視できる。実際には、オフセット電圧の変動等に影響する。
電源ノイズシミュレータ : 電源線のノイズを模擬するシミュレータ。電気的ファーストトランジェントノイズシミュレータと同じものである。
電源妨害電圧 : VCCI のEMI 規制の一つ。機器から AC 電源線に出て行き、他を妨害するノイズに対する規制である。
電源ラインフィルタ : AC 電源ラインフィルタ。AC 電源用のフィルタ。AC 電源線から機器に侵入するノイズを防ぐと同時に、機器から電源線に出てゆくノイズにも対応する。
電子 : 全ての電気・電子の現象の元になる、小さな粒子。マイナスの電荷を持っている。導体の中を自由に動き回ることができる自由電子と、動き回れない静電気とがある。自由電子の流れが電流である。
伝送速度 : データ伝送速度。データが伝送される速度。ビット/秒で表わされる。
電池 : 充電不可能な、1 次電池(普通の電池)と、充電可能な 2 次電池とがある。
電磁環境両立性 : EMC。EMI と イミュニティ とを総合したもの。
電磁シールド : 静電シールドと、磁気シールドとが総合された結果として、電磁波をシールドする機能。
電磁波 : 電界と磁界とが総合されて、波動の性質を持ったもの。波長の長い方から順に、電波、光、X線、ガンマ線が、含まれる。
伝導性無線周波妨害 : 電源や、その他のケーブルに対する、無線送信器からの干渉。
電波 : 電磁波の一種。電磁波の中で、波長が長いものを言う。電波より波長が短いものに、光、X 線、ガンマ線がある。法律で、その範囲を定めてある。
電波暗室 : 周囲をシールドして、外部からの電波を遮断した部屋、または建物。
電波半無響室 : 電波無響室の床に、金属板を敷いて、床から電波を反射させるようにしたもの。
電波無反射室 : 電波無響室。電波暗室の内部の壁や天井に、電波を吸収し、反射を起こさない物質を張り、内部で放射した電波が、壁や天井で反射しないようにしたもの。
電流 : 導体中を、自由電子が流れるのが、電流である。毎秒 1 クーロンの電荷が移動する大きさが、1 A(アンペア)である。
電流サージ(雷サージシミュレータの) : 電源線や信号線を伝わってくる、雷サージは、接地インピーダンスが低いと、大電流が流れる。これを、電流サージという。雷サージシミュレータは、電流サージを模擬できる。
電流/電圧変換器 : 電流を電圧に変換するもの。オペアンプで作ることができる。
電力 : パワー。単位時間当りのエネルギー量で表わされる。単は W(ワット)である。電力は、そこを流れる電流と、そこに掛かる電圧の積である。
等価回路(トランスの) : トランスは、1 次側と 2 次側とに分かれている。2 次側を 1 次側に換算した、等価回路を使用するのが、便利である。
等価出力インピーダンス : 複雑な回路であっても、その回路を外から見たとき、ある一定のインピーダンスを持っているように見える。このインピーダンスを、その回路の等価出力インピーダンスと言う。略して、単に出力インピーダンスと呼ぶことも多い。
透過(電磁波の) : 電磁波においては、電界と磁界との間に、波動インピーダンスが存在する。ケーブルに、特性インピーダンスが存在するのと、同様である。ケーブルにおいては、特性インピーダンスが異なる境界で、信号は、一部が透過し、残りは反射する。同様に、電磁波は、波動インピーダンスが異なる境界で、一部が透過し、残りは反射する。
透過(ケーブルにおける信号の) : ケーブルにおいては、特性インピーダンスが異なる境界で、信号は、一部が透過し、残りは反射する。
等価入力インピーダンス : 複雑な回路であっても、その回路の入力は、ある一定のインピーダンスを持っているように見える。このインピーダンスを、その回路の等価入力インピーダンスと言う。略して、単に入力インピーダンスと呼ぶことも多い。
透磁率 : 磁束密度と、それに対応する磁化力の比。磁力線をどれだけ通しやすいかを表わす。
特性インピーダンス(伝送路の) : 一方が無限に長い伝送路の一端に、交流の電圧を加えると、電流が流れ、一定のインピーダンスを持っているように見える。このインピーダンスのことを、伝送路の、特性インピーダンスと言う。
突入電流 : キャパシタンス負荷では、スイッチをオンにしたとき、最初に大電流が流れる。これを突入電流と言う。
トランス : 相互インダクタンスの作用によって、1 次側から 2 次側に、電力または信号を伝える素子または装置を、トランスと言う。電源に使用し、電力を伝えるのが、電源トランスである。アナログ信号を伝えるトランスには、各種のものがある。ディジタル信号を伝えるトランスが、パルストランスである。
トロイダル形インダクタ : 環状のコアを持つインダクタを、トロイダル形インダクタと言う。通常のトランスは、直流を重畳させることができない。トロイダル形には、大きな直流電流を重畳させることができるものがある。
同期式(フリップフロップの) : フリップフロップ応用回路には、同期式と非同期式とがある。同期式は、考えている範囲のフリップフロップの全てのクロック入力に、同一のクロックを使用したものである。
動作状態試験(サージシミュレータの) : サージシミュレータ(雷サージシミュレータ)においては、供試体を破壊しない条件での誤動作を調べる、動作状態試験がある。これに対して、供試体に破壊が発生するかどうかをテストするのを、静的破壊試験という。
同軸ケーブル : 伝送用ケーブルの一種。高周波に使用する。高周波では、平衡の特性を有するが、低周波では不平衡である。トランスと組み合わせることによって、低周波での不平衡に起因する問題点を無くすことができる。
導体 : 金属のような、電気を良く通す物質を、導体と言う。電気を通さないものが絶縁体で、その中間に、半導体がある。
導電性プラスチック : 混入物によって、プラスチックに導電性を持たせたもの。プラスチックは、軽量で加工性に優れている。しかし、絶縁体なので、シールド効果がない。プラスチックに導電性を与えることによって、シールド効果が得られる。
導電性材料 : 導電性をもち、シールドに利用できる材料。単一の物質である必要ない。たとえば、金属コーティングを施した、非導電性のプラスチックでも良い。