浮いたところ(電気的に) :
周囲が絶縁されていて、グラウンドに繋がっていない電気の導体。静電気が帯電し、放電を起こすので、浮いたところを作ってはならない。
エキスバンドメタル :
金網状の金属。金網と異なり、一体になっている。シールド材として、金網よりも優れている。
エッジトリガタイプ(フリップフロップの) :
フリップフロップの形式の一つ。クロック入力のエッジでフリップフロップが動作する。
エネルギー量 :
仕事をなし得る能力。電力(パワー)は、単位時間当りのエネルギー量である。
エリアス(サンプリングの) :
サンプリングによって発生する、本来存在しなかった、偽の情報。本来存在した情報よりも、低い周波数のエリアスが現れる。
遠端漏話 :
ファーエンドクロストーク。漏話(クロストーク)の一種。クロストークの発生源と、受け側との、信号の向きが同じときに、信号源に反対側(遠端)に生じる漏話。
オフセット電圧 :
オペアンプの現実特性の一種。オペアンプの入力電圧の差がゼロのときの出力電圧のこと。
オフセット電流 :
オペアンプの現実特性の一種。オペアンプの入力電流の差のこと。
オープンサイト :
露天の放射ノイズ測定装置。30m 法など、広い場所が必要な場合に用いられる。
オペアンプ :
オペレーショナル・アンプリファイアの略。IC 化された増幅器。理想特性に近い特性を持つが、オペアンプに要求される性能は、各種各様なので、多数の機種が存在する。
オームの法則 :
電気における、最も基本的な法則。電流と抵抗の積が、電圧に等しい。
回転球体法(避雷針の) :
避雷針の有効範囲を求める方法。概略は、避雷角で決まるが、詳細は、回転球体法を適用する。
開閉サージ :
スイッチのオンオフに伴って発生するサージ。代表的なサージ発生源である。
回路 :
電気・電子素子と、信号線で構成される。電気・電子機器は、回路によって動作する。信号が一巡することから回路と呼ぶ。
回路シミュレーション :
コンピュータのプログラムで、模擬回路を作り、コンピュータによって模擬実験を行うこと。
回路シミュレータ :
コンピュータによって回路の模擬実験を行うための、プログラム。
回路図にない回路 :
回路図には書かれてないが、現実に存在する回路。ノイズに関連するものに多い。
角周波数 :
角速度のこと。周波数を、角速度を単位として表わすことが多いので、このように言う。
角速度 :
回転体が回転する速度。正弦波形のときは、x = sin(ωt) の ω のこと。
可視光線 :
電磁波の一種。電波よりも波長が短いものが光で、そのうち、人間が目に感じる範囲のものを言う。
価電子 :
原子において、最も外側の軌道を回っている電子のこと。
カットオフ周波数 :
フィルタの、通過域と阻止域との境界の周波数。
金網 :
シールド材に使用する。同じ目的で使用する、エキスバンドメタルの方が、優れている。
干渉(光の) :
複数の光が、互いに強めあったり、弱めあったりする現象。光が波動の性質を持っているために起こる。
完全積分回路 :
真の積分特性を持つ回路。1 次ローパス形フィルタ特性を持つ、不完全積分回路に対する言葉である。
完全微分回路 :
真の微分特性を持つ回路。1 次ハイパス形フィルタ特性持つ、不完全微分回路に対する言葉である。ただし、完全微分は実用性が無い。
貫通コンデンサ :
コンデンサの一種。円筒状で、中に導線を通し、導線との間で、コンデンサを形成する。コンデンサとしての用途の他に、シールドに穴がゼロで、導線を通す用途にも用いる。
ガード :
信号のプリントパターンの周囲を囲み、または並行して走らせる、プリントパターン。信号と同電位にする。プリント基板の表面漏れ電流を無くす目的で使用する。
帰還放電 :
帰還雷撃。雷放電の一種。最初先駆放電があった後に発生する、雷の主放電である。
帰還雷撃 :
帰還放電。雷放電の一種。最初先駆放電があった後に発生する、雷の主放電である。
気中放電 :
静電気放電の一種。放電対象に接触しないで、気中を介する放電。
基準電位 :
電子回路の動作の基準となる電位。通常は、グラウンド、または大地である。
キャパシタンス :
静電容量。コンデンサが電荷を蓄える能力。
キャパシタンス負荷 :
キャパシタンスが主体の負荷。スイッチがオンするとき、大きな突入電流が流れる。
キャリア :
搬送波。変調する元になる信号。キャリアを変調して、信号を載せる。
キャリア :
半導体における、電気の運び屋。電子はキャリアであり、マイナスの電気を運ぶ。正孔もキャリアで、プラスの電気を運ぶ。
吸収クランプ方 :
電源妨害電力測定法の一種。機器の電源線からの放射電力を測定する。
吸収損失 :
シールド材の特性評価の一つ。電磁波が導体中を流れ、導体の抵抗によって熱に変わることに起因する損失。
共振 :
2 次以上のフィルタにおいて、出力振幅が、入力の振幅よりも大きくなる現象。共振の程度は、Q によって評価する。
狭帯域(トランスの) :
トランスにおいて、特定の狭い周波数帯域の信号だけを通す特性。シャープなバンドパスフィルタの働きをする。
共通インピーダンス :
複数の回路が共用部分を持つとき、その共用部分のインピーダンスを言う。共通インピーダンスは、他の回路にノイズを伝えるので、好ましくない。
強度 :
パワーのこと。光では、振幅を使用しないで、強度で表わす。
強度変調 :
変調方式の一種。光では、電気の振幅変調に相当する変調方式を、強度変調と言う。
虚数 :
√-1 のこと。数学では虚数を i で表わすが、電気・電子の分野では、虚数を j で表わす。
金属コーティング :
シールドの一方式。プラスチックに金属をコーティングする。金属の導電率は高いので、コーティングで十分シールドの機能が得られる。
金属箔(シールド材) :
シールドの一方式。金属の導電率は高いので、薄い箔で、十分シールドの機能が得られる。
近端漏話 :
ニアエンドクロストーク。漏話(クロストーク)の一種。クロストークの発生源と、受け側との、信号の向きが逆のときに、信号源側( 近端)に生じる漏話。
擬似電源回路 :
電源妨害電圧の測定に使用する、測定用の電源回路。実際の電源線の代わりに使用する。
空間分割多重化 :
複数のケーブルを引くことによる多重化。広義には多重化の一種であるが、通常は多重化のうちには含めない。
屈折 :
屈折率が異なる物質を光が通過するとき、物質の境界で、光が折れ曲がって進む現象。
屈折率 :
屈折の大きさを表わす特性値。屈折率の差が大きいもの相互の方が、屈折角が大きい。
組み合わせ論理 :
入力の値が決まると、対応して出力の値が決まる論理。過去の値が現在に影響を及ぼす論理を、順序論理と言う。
クリティカルダンピング :
共振を起こし得るシステムにおいて、振動的にならない、ぎりぎりの条件。
クロストーク :
漏話。異なるケーブル相互間で、一方の信号が、他方に対するノイズとなる現象。
クーロンの法則 :
電荷が、互いに引き合う(異種)、または反発しあう(同種)ときに、その力の大きさが、双方の電荷の積に比例し、距離の 2 乗に反比例すること。
グラウンド :
電子回路の動作の基準になる電位を有するところ。かつ、信号の共通の戻り線となるところ。
グラウンドプレーン :
プリント基板のあるパターン面の全面を、グラウンドとしたもの。その他、平面状のグラウンド。
グラウンドループ :
グラウンドが閉じたループを形成しているもの。グラウンドループは、ノイズ対策上好ましくない。
グリッチ :
ラダー抵抗形のD(ディジタル)/A(アナログ)変換器において発生する、スイッチングノイズ。出力値の変化が小さいときは、相対的にグリッチが大きくなるので、目立つ。
グレーデッドインデックス形 :
光ファイバの一種。コアの屈折率が一様でなく、同心円的に、屈折率が連続的に変化する。これに対して、通常のものを、ステップインデックス形という。
計装用増幅器 :
大きなコモンモードノイズが存在するときにも、微小電圧を増幅することができる、増幅器。
携帯電話(放射の人体への影響) :
人体への影響は、有ると確認されてはいないが、安全のため、放射レベルが規制されている。
結合(光ファイバの) :
電気ケーブルの結合は容易であるが、光ファイバの結合は面倒である。光結合器を必要とする。
結合係数(接地電極間の) :
接地電極間の距離が短いと、互いに干渉する。接地電極の独立性を評価する特性値である。
ゲイン(オペアンプの) :
オペアンプの増幅率。オペアンプ単体のゲイン(オープンループ ゲイン)と、具体的な増幅回路に組んだときのゲイン(クローズドループ ゲイン)とがある。
ゲイン(周波数特性の) :
入出力の振幅比をデシベルで目盛ったもの。
ゲート(ディジタル IC の) :
基本的な組み合わせ論理を実現するディジタル IC。
原子核 :
原子の中心をなす部分。原子核の周囲を電子が巡回している。
現実特性(素子の) :
回路図上の素子は、理想的な特性を持つものとして書かれている。しかし、実際には、理想とは隔たった動作をする。これを現実特性と言う。
コイル :
インダクタ。線をループ状に巻いたもの。インダクタンスを持つ素子である。
高次フィルタ :
3 次以上のフィルタを総称して高次フィルタと言う。
光速 :
光が真空中を伝わる速度。電波などの電磁波の速度と同じである。
高調波 :
一般の任意波形は、周波数の異なる多数の正弦波形の和で表わされる。このうち、最低の周波数のものを基本波という。基本波より高い周波数のものを高調波と言う。
広帯域(トランスの) :
通過する信号の周波数帯域が、広いトランスを、広帯域トランスと言う。
交流 :
電流の流れる方向が変化し、一定の周期で繰り返す波形を、交流と言う。波形が正弦波である、正弦波交流は、最も基本的な交流である。単に交流と呼んだとき、正弦波交流を指すことも多い。
交流増幅 :
直流成分をカットして、交流成分だけを増幅する増幅器。
コード信号 :
2 進数を使用して、特定の意味を表わしたもの。
コネクタ(光ファイバの) :
電気ケーブルは簡単に接続できるが、光ファイバの接続には、精密なコネクタを使用する必要がある。
コモンモード :
電気的信号には、コモンモード信号とノーマルモード信号の 2 種類がある。欲しい信号は、ノーマルモード信号を使用して伝える。ノーマルモード信号は、2 本の信号線を、差電圧として伝わる。これに対して、コモンモード信号は、2 本の信号線に共通の信号である。コモンモード信号を欲しい信号に使用することは無いので、コモンモード信号は、全てノイズである。
コモンモードチョーク :
バラン。伝送用トランス。コモンモード信号に対して、チョークコイルとして動作する。ノーマルモード信号に対しては、素通しとなる。
コモンモードリジェクション :
オペアンプの現実特性の一種。オペアンプは、理想的には、コモンモード電圧の影響を受けないが、実際には影響を受ける。コモンモード電圧の影響を受けない程度を示す特性値である。
コンタクトノイズ :
接触雑音。フリッカノイズ。1/f ノイズ。部品が出すノイズである。電力密度が、周波数に反比例する。
コンデンサ方式(静電気放電シミュレータ) :
静電気放電シミュレータの一種。コンデンサに静電気を蓄えて、それを放電する。放電は、放電用プローブによって行う。
コンパレータ :
2 つのアナログ信号の大小を判定して、損結果を 1 ビットのディジタル信号で出力する IC。
コンピュータケーブル :
コンピュータのインターフェース用のケーブル。通称であって、定まったものではない。
誤差 :
測定値と真の値との差。実際には真の値を知ることはできない。問題にしている誤差の大きさに対して、その誤差の値よりも、十分に精度が高い測定器による測定値を、真の値の代わりに使用する。
誤動作(アナログ回路の) :
実用上、ノイズと誤差とを分離することはできない。計測値は、真の値に誤差とノイズとが総合されたものが加わったものと考える。その計測値が、許容誤差を超えたとき、これを誤動作と定義する。