平行ケーブル :
2 本の線を、平行に並べたケーブル。多く用いられているが、耐ノイズ性は、ツイストペアケーブルと比べて、大幅に劣る。
平衡 :
信号線や回路において、往きと、復りとが、あらゆる意味で対等であることを言う。平衡は耐ノイズ性の点で、優れた性質である。
平衡ケーブル :
平衡の性質を持ったケーブル。真に平衡なけーブルは存在しないが、ツイストペアケーブルは、最も平衡に近いケーブルであり、平衡ケーブルの名で呼ばれている。
平衡ドライバ :
平衡の性質を持ったドライバ。ディファレンシャル形ドライバのこと。
平衡レシーバ :
平衡の性質を持ったレシーバ。ディファレンシャル形レシーバのこと。
平衡度 :
平衡の概念は、アナログ的であり、どの程度平衡であるかという、平衡の程度が存在する。これを平衡度という。
平面波 :
アンテナから放射された電磁波は、アンテナから離れたところでは、平面上を進行する。これを平面波と言う。
平面波シールド :
電磁波のシールド。電磁波は、アンテナの近傍を除いては、平面波である。
並列合成記号(抵抗の) :
抵抗の並列合成を、四則演算記号と同様な感覚で、記号化して、// で、表示する。
並列伝送 :
複数ビットのデータを、同時に並列に伝送する、伝送方式。
並列比較形(A/D 変換の) :
A(アナログ)/D(ディジタル)変換方式の一つ。比較形に属し、変換する全ビットを、一括して比較変換する。
変換時間(A/D変換器の) :
A(アナログ)/D(ディジタル)変換するには、時間が掛かる。変換に要する時間を言う。
変調 :
信号を直接送らないで、電波、光、正弦波などを変形して、その変形情報によって、信号を送ること。正弦波形のときは、その振幅を変える振幅変調、周波数を変える周波数変調、位相を変える位相変調がある。
変調波 :
変調において、その元になる搬送波が変調されたものを言う。
変復調装置 :
信号を変調、および復調(変調された信号を元の信号に戻す)する装置。モデムとも言う。
ベースバンド伝送 :
NRZ 符号などの符号を、直接伝送路に出力する、データの送り方。
ベタ V :
プリント基板において、電源パターンを、広い面積のパターン面としたもの。
ベタアース :
プリント基板において、グラウンドパターンを、広い面積のパターン面としたもの。この講座の用語では、ベタグラウンドと言うべきであるが、ベタアースが、慣用語である。
ベタパターン :
プリント基板において、パターンを、広い面積のパターン面としたもの。
保護角(避雷針の) :
避雷針は、その先端から一定の角度の範囲内を保護する。保護角は、その角度を言う。
放射ノイズシミュレータ :
シミュレータの一種。放射無線周波数電磁界シミュレータとも言う。放射ノイズを発生するシミュレータである。
放射無線周波数電磁界シミュレータ :
放射ノイズシミュレータのこと。
放電サージ :
接点式スイッチの開閉に伴って発生する放電によって発生するサージ。サージ電流をバイパスする経路を作ることによって、対策する。
放電用チップ(静電気放電シミュレータの) :
静電気放電シミュレータにおいて、放電に使用するチップ。気中放電用チップと、接触放電用チップの 2 種類がある。
ホールドタイム(フリップフロップの) :エッジトリガタイプのフリップフロップにおいて、フリップフロップの出力のハイ/ローを保証するのに必要な時間である。データ入力(D フリップフロップのとき)、がクロックの入力エッジの後に保持していなければならない時間を言う。
妨害電界強度 :
電子機器に対するノイズ規制、VCCI において、規制している、放射ノイズの強さ。
妨害電力 :
電源線に出力されるノイズののうち、30MHz 以上のノイズは、機器のすぐ傍から、放射ノイズとなって空中に放出される。これを、妨害電力と言う。VCCI では、妨害電力は、妨害電界強度に含めている。
ボード線図 :
周波数特性を表わす図の一種。横軸を、周波数または角周波数の対数で目盛り、縦軸は、ゲインをデシベル、位相を度で目盛る。
ポート(イミュニティ試験の) :
イミュニティ試験において、ノイズの出入個所のことを言う。エンクロージャポート(筐体)、直流電源ポート、交流電源ポート、信号ポート、通信ポートの 4 つを規定している。
ポップコーンノイズ :
部品が出すノイズの一種。パルス状のノイズで、ポップコーンがはじける音のように聞こえる。
ポリマークラッドファイバ :
光ファイバの一種。コアが石英で、クラッドがプラスチックである。損失は大きいが安価である。
マイクロストリップライン :
プリント基板上のパターンの一種。特性インピーダンスを所定の値にすることができる。
マイラコンデンサ :
絶縁体にマイラを使用したコンデンサ。比較的大容量のものが可能である。
巻線比(トランスの) :
トランスの 1 次側と 2 次側の、巻線数の比。電圧は、巻線比によって変換される。インピーダンスは、巻線比の 2 乗と成る。
摩擦電気 :
絶縁体を摩擦することによって発生し帯電する静電気。
マザーボード :
プリント基板の一種。複数のプリント基板を実装する母体となるプリント基板。
マルチプレクサ :
複数の入力を切り替えて、そのうち 1 つの入力を選択して出力する回路、または部品。
マルチモード光ファイバ :
多数のモードの光を通す光ファイバ。これに対して、モード 0 の一つのモードだけを通すものを、シングルモード光ファイバと言う。
マンマシンインターフェース :
人間と機械とが、情報のやり取りをするインターフェース
右ねじの法則 :
電流が流れると、磁界が発生する。そのときの、電流の向きと、磁界の向きとの関係を示す法則である。
未使用端子(素子の) :
IC において、使用しない空き端子のこと。未使用の端子は、適正に処理しないと、IC は動作しない。C-MOS のときは、素子を破壊する恐れもある。
無停電電源装置 :
商用電源が停電したときに、とくに重要な機器を停止させないために設ける、バックアップ電源装置。通常は、瞬停対策用である。UPS とも言う。
メタステーブル :
フリップフロップのセットアップタイムが満足されないとき、発生する恐れがある異常現象で、出力が振動する。通常は、短時間であるが、稀に、長時間にわたることがある。
モード(光の) :
光の干渉によって起こる現象である。光ファイバ内を進行する光が、干渉の結果として、ある特定の角度の光だけが通ってゆく現象。この特定の角は、複数あり、最も角度が小さいものから、順に、モード0、モード1、・・と言う。
モノマルチバイブレータ :
ワンショットとも言う。信号の立ち上がり検出や、一定時間幅のパルスを作るなどに利用できる IC である。ただし、ノイズに弱い。
融着(光ファイバの) :
光ファイバを接続する方法の一種。光ファイバを突き合わせ、突き合わせた個所を融着する。
誘導雷 :
離れたとろの落雷が、誘導によって伝わるサージのこと。雷は強烈なので、誘導雷によっても、被害を受ける。
ユニティゲイン周波数 :
オペアンプの増幅率が、1 となる周波数。
雷サージシミュレータ :
雷サージのシミュレータ。高圧、大電流を取り扱うので、安全上の注意が必要である。
ラダー抵抗形 D/A 変換器 :
D(ディジタル)/A(アナログ)変換器の一種。梯子形に組んだ抵抗と、ディジタル出力でオンオフするスイッチとを組み合わせて、抵抗値を切り替えて、所定のアナログ電流値を作る。
ラッチアップ :
C-MOS の入力または出力に、グラウンドレベルよりも低い、または電源電圧よりも高い電圧が加わったときに、素子の周辺に大電流が流れ、場合によっては素子を破壊する恐れもある現象を言う。
力率 :
インダクタンスと抵抗を持つ負荷に、交流電圧を掛けると、抵抗で消費される電力分(有効電力)と、実際には損失の無い成分(皮相電力)とが発生する。このとき、cos θ = (有効電力)/(皮相電力) で与えられる cos θ のことを、力率と言う。
理想特性(素子の) :
素子は、こうあるべきだいう、理想特性を考えることができる。しかし、実際には、真の理想特性を実現することはできない。実際の特性を、現実特性と言う。
利得帯域幅積 :
オペアンプの周波数特性の阻止域において、その場所における周波数と増幅率(dB)との積
両面基板 :
パターン面が、表裏に各 1 面あるプリント基板。
リレー :
継電器とも言う。コイルを有し、コイルに流す電流によって、接点をオンオフするスイッチのこと。絶縁の機能を持つ。
臨界角(光の) :
光は、屈折率が異なる境界面で、一部が反射し、残りが透過する。しかし、ある角度よりも入射角が小さいと、透過する光がゼロとなり全反射する。この全反射を起こすクリティカルな角度を、臨界角と言う。
臨界制動 :
2 次以上のフィルタでは、出力が振動する条件が存在する。振動を起こさない、ぎりぎりの状態を、臨界制動という。
リンギング :
伝送路の両端が共に反射を起こす条件のときは、反射が伝送路を何回も往復することがある。その結果として、波形が振動するとき、これをリンギングという。
ループアンテナ :
アンテナの一種。ループ状のアンテナで、ループに流れる電流によって、電磁波を発生する。
レーザー :
発光素子の一種。ほぼ単一の波長の光を出す。この特徴を利用して、光ファイバ用に使用される。しかし、完全に単一ではない。
レシーバ :
信号を受ける素子。シングル形と、ディファレンシャル形とがある。ほとんどは IC 化されている。
レベルトリガタイプ(フリップフロップの) :
出力が入力のレベルによって決まるフリップフロップ。RS フリップフロップが代表的である。
連続量 :
値が繋がっていて、切れ目が無い量。アナログ量は連続量である。これに対して、切れ目がるのが非連続量である。ディジタル量は非連続量である。
ローアクティブ :
論理演算では、論理値は、アクティブ/非アクティブの 2 つの状態を取る。アクティブは 1、非アクティブは 0 に対応する。一方ディジタル信号は、電圧がハイ/ローの 2 つの状態を取る。アクティブをローに対応させる方式を、ローアクティブと言う。
漏洩インダクタンス(トランスの) :
トランスの 2 次側をショートした状態で計った、1 次側のインダクタンス。理想的なトランスでは、漏洩インダクタンスは、ゼロである。
ロッドアンテナ :
アンテナの一種。ロッド状のアンテナで、ロッドに掛かる電圧によって、電磁波を発生する。
ローパスフィルタ :
低い周波数帯域を通過させ、高い周波数帯域を阻止する特性を持つ、フィルタ。
論理 :
論理には、組み合わせ論理と順序論理の 2 種類がある。組み合わせ論理は、入力の変化が直ちに出力の変化となって現れるもので、AND と OR に代表されるものである。順序論理は、時間的に先に行った論理が、後に影響するもので、フリップフロップによって実現している。