ニアエンドクロストーク : 近端漏話。信号が、互いに逆の向きであるときの、漏話。
ニアフィールド : アンテナの近傍で、電磁波が、平面波と見なすことができない領域。アンテナから離れた場所では、電磁波は、平面波である。
入力インピーダンス : 等価入力インピーダンス。その回路の入力を外側から見たとき、その回路は、ある一定のインピーダンスを持っているように見える。このインピーダンスを、等価入力インピーダンスと言う。略して単に、入力インピーダンスと呼ぶことも多い。
熱起電力 : 異種金属の接合部に、温度によって発生する起電力のこと。起電力の大きさは、金属によって異なり、温度が高いほど大きくなる。
熱雑音 : サーマルノイズ。抵抗を電流が流れるとき発生するノイズ。全ての部品には、抵抗成分があるから、全ての部品に、熱雑音がある。
ノイズ(アナログ回路) : アナログ回路には、誤差がある。この誤差と、ノイズとは区別することができない。誤差とノイズとを合算した結果として、許容誤差を超えたとき、これを誤動作と定義する。アナログ回路のノイズは、この誤動作で評価するのが良い。
ノイズ(ディジタル回路) : ディジタル IC には、ノイズマージンがある。ノイズマージンよりも小さいノイズは、IC の動作に影響しない。このため、ディジタル IC で構成された回路は、ノイズに強い。
ノイズ(反射による) : 信号は、一定の速度で伝わる。反射があると、反射波は、元の信号とは、時間がずれる。したがって、反射波は、ノイズになる。
ノイズカットトランス : トランスは、絶縁の機能がある。しかし、一般のトランスは、各種要因ため、1 次側から 2 次側にノイズが伝わる。ノイズカットトランスは、特にノイズが伝わらないように作られた、トランスである。
ノイズ環境 : ノイズ環境は、場所によって大幅に異なる。したがって、同じ電子機器が、ある場所では良好に動作しても、別の場所では、ノイズによって誤動作することがある。
ノイズシミュレータ(ハードウェアの) :人工的にノイズを発生させる装置。発生させるノイズの種類によって、各種のシミュレータがある。
ノイズシミュレータ(ソフトウェアの) :アナログ回路の動作を、模擬するソフトウェアを、アナログ回路シミュレータと言う。とくに、ノイズ対策用に作られたアナログ回路シミュレータを、ノイズシミュレータと呼ぶ。
ノイズ注入プローブ : ハードウェアのノイズいミュレータにおいて、シミュレータで発生さたノイズを、インターフェースケーブルに印加するためのプローブ。
ノイズマージン(ディジタル IC の) : ディジタル IC には、ノイズマージンがある。ノイズマージンよりも小さいノイズは、IC の動作に影響しない。このため、ディジタル IC で構成された回路は、ノイズに強い。
ノイズマージン(イミュニティ試験の) : 試験で印加する電圧(電流)を、徐々に上げて行き、誤動作を引き起こさない、ぎりぎりの電圧(電流)をいう。
ノーマルモード : 信号には、2 つのモードがある。ノーマルモードとコモンモードである。ノーマルモードは、2 本の信号線の間の、差電圧の形で伝わる信号を言う。欲しい信号を伝えるには、ノーマルモードを使用する。
ハイアクティブ : 論理演算では、論理値は、アクティブ/非アクティブの 2 つの状態を取る。アクティブは 1、非アクティブは 0 に対応する。一方、ディジタル信号は、電圧が、ハイ/ローの 2 つの状態を取る。ハイをアクティブに対応させる方式を、ハイアクティブと言う。
ハイパスフィルタ : 高い周波数帯域を通過させ、低い周波数帯域を阻止する特性を持った、フィルタ。
ハザード : 論理的には発生しない筈の細いパルスが、素子の遅れのために発生する現象。
波長 : 電磁波において、波の山と山の間隔を長さで表わしたもの。波長 × 周波数 = 光速 の関係がある。
波動 : 波のこと。水面の波に限定されない。電磁波も波動の一つである。
波動インピーダンス : 電磁波におけるインピーダンス。電界を E、磁界を H とすれば、波動インピーダンス Zs は、Zs = E / H である。
羽根方式静電気放電シミュレータ : 静電気放電シミュレータの一種。線電気放電は、人体からのものが多い。羽根方式静電気放電シミュレータは、人体からの放電を模擬している。しかし、使い難いので、現在は、あまり使用されない。
ハーフミラー : 半透明の鏡で、入射光の一部を透過し、一部を反射する。光分岐結合器に使用する。
ハーフミラー形(光分岐結合器の) : 光分岐結合器の一種。半透明の鏡で、入射光の一部を透過し、一部を反射する。
反射(電磁波の) : 電磁波は、波動インピーダンスが異なる境界で、反射が起こる。
搬送波 : 変調において、変調の元になる正弦波。搬送波を変調して、データを載せる。
波動インピーダンス : 電磁化における、インピーダンス。ケーブルにおける特性インピーダンスと同様なものである。電磁波では、電圧と電流との関係ではなく、電界と磁界との関係である。
反射 : ケーブルを伝わる信号は、波動の性質を持っている。したがって、反射の現象がある。電磁波も波動であるから、反射が起こる。
反射損失 : シールドにおける損失の一種。シールドの境界面では、一部が反射し、一部が透過する。この反射による損失である。
反転増幅器 : オペアンプを使用した基本的な増幅回路。この反転増幅器と、非反転増幅器とがある。反転増幅器では、入出力間の符号が反転する。
バイアス電流 : オペアンプにおける現実特性の一種。オペアンプの入力は、理想的には電流が流れないが、実際には電流が流れる。この電流の内、入力電圧に依存しない、一定値の成分を言う。
バイコニカルアンテナ : アンテナの一種。妨害電界強度測定装置に使用される。このアンテナにより、30〜300MHz において、無調整で電界強度の測定ができる。
バイパス(コモンモードの) : コモンモードノイズ除去用のフィルタでは、コモンモードをバイパスさせる通り道が必要である。
バイパス(サージの) : スイッチングによる発生するサージを除去する目的で設ける、サージのバイパス通路。
バス : コンピュータなどにおいて設ける、多数が共用する、共通のデータの通り道。
バックアップ電源 : 故障時の予備として設ける電源。具体的な製品として無停電電源装置(UPS)がある。
バッファ(オペアンプ) : 増幅率が 1 のオペアンプ回路。反転形と非反転形とがある。
バッファ(ディジタル IC) : 入力信号を、そのまま出力する、ディジタル IC。論理動作は行わないが、ノイズ対策などのために、使用する。
バンドパスフィルタ : 高域と低域とを阻止して、中間の周波数帯域の信号だけを通過させるフィルタ
パスコン : バイパスコンデンサの略称。配線のインダクタンス成分によるインピーダンスをバイパスさせて、配線のインピーダンスを低くする目的で、使用する。
パルス周波数信号 : パルスの周波数を信号として用いること。パルス周波数は、パルス速度のことであるから、たとえば、ロータリエンコーダでは、その回転速度が、パルス速度で表わされる。
パルス数信号 : パルスの数を信号として用いること。大きな数値を送るときは、時間が掛かるが、精度高く送ることができる。