スイッチング電源 : 商用 AC 電源から電子機器用の DC 電源を作る装置。制御にスイッチング制御を使用している。
スイッチングノイズ : スイッチのオンオフによって発生するノイズ。
スイッチングレギュレータ : 定電圧電源装置の一種。損失が小さく効率が良い。反面、ノイズが大きいから、その対策を必要とする。
ステップインデックス形(光ファイバの) : 光ファイバの一種。コアとクラッドの屈折率が異なり、その境界面で、全反射して光を伝える。
ストレキャパシタンス : 浮遊容量。 電子回路の随所に存在する、回路図にない回路としてのキャパシタンス。
スルーレート : オペアンプに存在する現実特性の一種。オペアンプの出力電圧の変化速度に制限があることに起因して発生する波形歪である。
スレッショルド電圧 : ディジタル IC において、出力電圧が、ハイからロー、ローからハイに切り替わる入力電圧レベルのこと。
正孔 : 半導体の結晶において、価電子が抜け出して、できた穴のこと。正の電気を帯びている。
正弦波形 : x = sin(ω t) で表わされる波形である。交流における、最も基本的な波形である。
正弦波交流 : 正弦波形の交流。交流の基本である。単位交流と言うとき、正弦波交流を指すことも多い。
静的破壊試験(サージシミュレータの) :試験の供試体に、破壊が発生するかどうかを調べる試験。これに対して、破壊しない条件で、誤動作をチェックする試験を、動作状態試験という。
静電気 : 動き回らない、または動き回れない電荷を静電気という。
静電気中和装置 : イオン化送風機。帯電防止の目的で、空気中の絶縁度を下げるために使用する。
静電気放電 :
静電気が帯電した物体は、他の電気の導体を介して、大地に放電する。この放電は、大きなサージになる。とくに問題になるのは、次の 2 つである。
(1) 未実装の CMOS 素子。
(2) 帯電した人体が、電子機器に触る。
静電気放電(人体による) : 人体は帯電しやすい。しかも人体は、電子機器に触って放電する。したがって、人体が帯電しないような対策が必要である。
静電靴 : 人体の帯電防止用の靴です。靴底に導電性があり、静電気を逃がす。
静電シールド : 静電誘導を防止するための、シールド。シールドは、接地されていることが必要である。
静電容量 : キャパシタンス。コンデンサの電気を蓄える能力。静電容量を C、蓄えられる電荷を Q、相互間の電圧を V とすれば、C = Q / V である。
静電気放電シミュレータ : 静電気放電のシミュレータである。主に人体からの放電が問題になるので、シミュレータも、人体を模擬している。
精度(A/D変換の) : A(アナログ)/D(ディジタル)変換器の精度は、通常の測定器と同様に、相対精度 % で表わすことが多い。その他、分解能でも表現されるが、分解能が高くても、精度が伴わないこともある。
正論理 : 論理演算の 1 を電圧のハイに、0 を電圧のローに、割り付けたもの。
石英 : 光ファイバ用の材質として、最も一般的に使用されている(安価な普及品を除く)。光ファイバに使用する石英は、極めて高い純度が要求される。
赤外線 : 電磁波の一種。可視光線よりも波長が長い。光ファイバ伝送には、主に赤外線が使用されている。
積層セラミックコンデンサ : コンデンサの一種。比較的大容量のものが得られ、かつ周波数特性が良い。パスコンなどに多く使用されている。
積分回路 : 積分を実行する回路。真の積分を行う回路を、完全積分回路と言う。不完全積分回路と呼ばれるものがあり、これは 1 次ローパスフィルタである。
積分形(A/D変換器の) : A(アナログ)/D(ディジタル)変換器の一種。積分演算を利用して A/D 変換する。積分形は、多くの種類がある。変換時間は長いが、高精度の変換が容易である。
接触雑音 : コンタクトノイズ。フリッカノイズ。1/f ノイズ。部品が出すノイズである。電力密度が、周波数に反比例する。
接触放電 : 静電気放電の一種。放電対象に接触して引き起こす放電。
接地 :
電気の導体を大地に接続すること。接地の目的は、2 つある。
(1) フレーム接地(保安用接地) : 感電防止
(2) シグナル接地 : 電子回路の動作の基準となる電位「グラウンド」を接地することによって、電位の安定性を高める。
接地工事基準 : 法的に定められた接地工事方法の規格。この基準は、フレーム接地を対象にしたものであり、シグナル接地とは直接関係無い。
接地抵抗 : 接地電極と、大地との間の抵抗。大地は電解質を含むので、分極作用がある。分極を防ぐために交流で測定する。
接地電極 : 接地において、接地抵抗を低くするために使用する、大地に埋め込む電極。
セットアップタイム(フリップフロップの) : フリップフロップにおけるタイミングの規定。クロックのエッジに対して (D フリップフロップの場合) D 入力が、セットアップタイムよりも、早く確定していなければならない。
セラミックコンデンサ : コンデンサの一種。高周波特性が優れている。ただし、小容量である。なお、積層セラミックコンデンサは、大容量が可能である。
線形 : 入出力が直線の関係にあるシステム。真の線形は、変化範囲が±無限大である。
先駆放電(雷の) : 雷放電において、帰還放電(主放電)に先立って数回繰り返される放電である。
絶縁 : 通常の意味の絶縁(電気を通さない)の他に、ノイズ対策用素子としての絶縁がある。電気〜非電気〜電気の 2 重変換を行うことによって、極めて大きなコモンモード電圧を阻止する素子である。
絶縁トランス : 高い絶縁性を有するトランス。トランス、さらにはシールドトランスは、絶縁と言う点では不十分である。
絶縁度 : 絶縁の程度を示す特性値。絶縁体は、表面を流れる電流を無視できない場合がある。単なる絶縁抵抗では表わせない。
全損失(シールドの) : シールド材の全ての損失を総合した損失を、全損失と言う。反射損失、吸収損失、再反射補正の 3 つを加えてたものである。
束線 : ハーネス。ケース内配線などで、多数の線を束ねて配線すること。
相互インダクタンス : 2 つのコイルの磁束が、互いに交差すると、コイル間に相互作用が発生する。これを相互インダクタンスと言う。
阻止域 : フィルタにおいて、信号を減衰させて通過を阻止する周波数帯域。
増幅率 : 増幅回路の入出力間の倍率。オペアンプ単体の増幅率と、増幅器としての増幅率とがある。
帯域幅 : 周波数帯域。ある信号に含まれている信号の最低の周波数から最高の周波数までの範囲。
帯電 : 絶縁体において、電子を失ったものを、正に帯電した、電子を余分に持った方を、負に帯電したと言う。
帯電(電子機器内部の) : 浮いた(他から絶縁された)金属の部分には、絶縁体と同様に、帯電が起こる。浮いた場所は、電子回路を構成しているのではないから、帯電すること自体はノイズ要因にはならない。しかし、それが放電すると、放電によって大きなノイズが発生する。浮いたところを作らないようにしなければならない。
帯電(半導体素子の) : C-MOS で特に問題になる。C-MOS の入力は、高絶縁された電極なので、未実装の素子では、静電気が帯電して、素子を破壊する恐れがある。
タイマー IC : 浮いた(他から絶縁された)金属の部分には、絶縁体と同様に、帯電が起こる。浮いた場所は、電子回路を構成しているのではないから、帯電すること自体はノイズ要因にはならない。しかし、それが放電すると、放電によって大きなノイズが発生する。浮いたところを作らないようにしなければならない。
多重化 : 複数のデータを同時に送ること。周波数分割多重化と時分割多重化とがある。
多層基板 : プリント基板の一種。パターン面が 4 層以上ある基板を総称した呼び名。
立ち上がり時間(トランスの) : パルストランスの特性値。パルスが、10% から 90% まで立ち上がるのに要する時間。トランス単体だけでなく、周囲の浮遊容量などを含む等価容量が関係する。
多点アース : グラウンドまたは接地を異なった複数の場所から取ること。1 ヶ所だけから取る、1 点アースに対する言葉である。
短時間停電(電圧ディップ、瞬間停電シミュレータの) : 電圧ディップ、瞬間停電シミュレータにおいて規定さている短時間停電。半サイクルの間電圧をゼロにする。
タンタル電解コンデンサ : コンデンサの一種。比較的大容量かつ小形が可能である。大容量の点では、アルミ電解コンデンサに劣るが、特性は良い。
大地 : 電位の基準になる場所として使用される。高さにおける海抜の同等の意味を持つ。電位の安定性に優れているが、離れ場所相互の電位は異なる。
逐次比較形(A/D 変換器の) : A(アナログ)/D(ディジタル)変換器の一種。上位のビットから、1 ビットづつ逐次比較する。最も多く使用されている。
直流 : (それを考えている期間)値が一定な電気的信号。電子回路の電源として用いられている。
直流増幅 : 直流成分をカットすることなく、直流成分を含んで増幅する方式。直流成分をカットし交流成分だけを増幅するのが、交流増幅である。
ツイストペアケーブル : 平衡ケーブル。2 本の線を、互いに撚り合わせたケーブル。最も平衡度が高いケーブルである。
通過域(フィルタの) : フィルタにおいて、信号を減衰させることなく通過させる、周波数帯域。信号を減衰させる帯域が、阻止域である。
通信ケーブル : 平衡ケーブルの一種。電話用のケーブルである。ツイストペアケーブルであるが、撚りのピッチが長い。データ伝送用としても、かなりの周波数まで使用できる。さらに高い周波数に対しては、カテゴリ 5 ケーブル等がある。